東京大付属総合図書館(東京都文京区)が、耐震改修工事のために四月から一年間をほぼ閉館状態とする案を示し、教員や学生が「研究に支障が出る」と反発していた問題で、大学側は閉館期間をゴールデンウイークを挟んだ約二週間にとどめ、資料の利用も現状を維持することを決めた。 総合図書館は本紙の取材に、当初示した案が「代替サービスを検討する上でのたたき台」だったとし、「利用者らの意見・要望をふまえて再度詳細に検討した」と説明。当初は閲覧スペース確保などの代替サービスを、同図書館が管理する場所に限定して検討していたが、その後の学内協議で図書館以外のスペースも利用できることになり、サービス維持が可能になったとしている。 同図書館は昨年十一月、運営の意思決定をする学内組織に工事中の利用制限案を提示した。これに対し、教員や学生が「卒論をまとめるために図書館の資料は必須」などと反発。学生有志が「閉館に反対する学生の