日本経済に関する情報を最も豊富に持ち、最も優秀な分析スタッフを擁する内閣府が、7月18日に「中長期の経済・財政に関する試算」(以下、「試算」と略)を、経済財政諮問会議(議長は内閣総理大臣)に提出した。 2025年度までの名目GDPなどを予測したこの試算、輝くばかりの数字に満ちており、そのひとつひとつに疑いを持たざるを得ない。 万一この「試算」通りに推移したとして、その後に待つのは暗い未来である。まるで「日本はこれから、バラ色の余命8年を過ごす」と宣言しているように見えるのだ。 なんでこんな数字が並ぶんだ 「試算」は、日本経済の将来を「経済再生ケース」と「ベースラインケース」との2通りのシナリオで描く。 「経済再生ケース」は、「デフレ脱却・経済再生に向けた経済財政政策の効果が着実に発現することで、日本経済がデフレ前のパフォーマンスを取り戻す」シナリオである。「消費者物価上昇率(消費税率引上げ
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