「どういうことだ」 知事、報道で東電社長来県知る 「どういうことだ」。11日午前8時、テレビで清水正孝東京電力社長来県が報道されると、佐藤雄平知事は、原子力担当の内堀雅雄副知事を電話で問い詰めた。同日午後は、東日本大震災発生から1カ月の節目の記者会見が予定され、日程が立て込む中、突然に報道先行で来訪を告げられ、電話口に怒声が響いた。 東電社長の来県、佐藤知事との面談は、官邸サイドの意思が強く働いている。9日に県災害対策本部を訪問した海江田万里経済産業相が佐藤知事に打診した。しかし、佐藤知事は、福島第1原発事故が収束の見通しが立っていないことを踏まえ「往復の移動時間があるなら、一刻も早い復旧に向け陣頭指揮を執るべきだ」として拒否していた。 テレビ報道後の11日午前8時6分、県側に「社長が来県しますが、知事に会ってもらえないでしょうから、名刺だけ届けさせてください」と東電から電話が入った