書誌情報:柏書房,270頁,本体価格1,800円,2012年7月25日発行 消費増税の大罪―会計学者が明かす財源の代案 作者:醍醐 聰発売日: 2012/07/01メディア: 単行本 - 消費税増税法案は可決成立してしまった。「熟議」どころか「未熟議」でことを決してしまった汚点は歴史に残る。自民党政権下で頻発した強行採決と結果においてなんら変わらない。 消費税増税法案をめぐる与党内,与野党間の取引が進行中の最中に出版された本書は,可決成立後の現在でも一読に値する。政府,大手マスコミ,専門家の「大罪」を指摘するだけでなく,マスコミが必ず主張する代案(所得税増税)を示している。消費税増税論の経済活動インセンティブ論,安定した財源論,直間比率是正論を吟味して退け,逆に消費税の逆進性(とその対策として導入予定の「給付付き税額控除」の限界)と転嫁問題を取り上げている。そのうえで財源調達機能と所得再分