海水浴客でにぎわう湘南海岸(神奈川県)の「海の家」の一部が大音量の音楽を流し、ダンスを行うなど「クラブ化」したり、治安悪化が懸念されている問題で、海の家の経営者で作る団体や自治体などが相次いで規制強化に乗り出している。このままでは「海水浴場離れ」に拍車がかかりかねず、「家族で楽しめるビーチに戻す」(平井竜一逗子市長)のが目的だ。(川上朝栄) 湘南の海水浴場ではここ数年、クラブ化した海の家が乱立。住宅街にまで騒音が響き、酒に酔った若者が乱闘を繰り広げるケースも相次ぐなど、治安が急速に悪化していた。これを受け、藤沢市は1月、海水浴場組合に対して健全化を要請。「音楽の全面禁止」や「店員の入れ墨の露出を控える」といった自主規制ルールが打ち出されていた。 治安改善に向け、前進したかに見えた湘南海岸だが、実際は深刻さを増している。藤沢市の海水浴場の「クラブ化禁止」を受け、隣接する鎌倉市にクラブ客が一気