本福寺(ほんぷくじ)は、兵庫県淡路市にある真言密教の寺院で真言宗御室派の別格本山。 平安時代後期に創建された寺院で、本尊の薬師如来像は、淡路市(旧東浦町)の重要文化財に指定されている。 本寺院でユニークなのは、「水御堂」(みずみどう)とよばれる本堂であり、1991年竣工の安藤忠雄設計による鉄筋コンクリート造の寺院建築である。権力の象徴である大屋根がなく替わりにハスの花が咲く水盤があり、その中へ入る構造になっている。第34回建築業協会賞を受賞している[2]。 聖俗の境界を隔てる壁 淡路島北東部の大阪湾を一望できる小高い丘に建てられており、鉄筋コンクリート造の楕円形をした蓮池の下に本堂があるというユニークな構造となっている。 雑木林に囲まれたアプローチを抜け出るとやがて、正面に自立する大きな曲面の壁が現れるが、これは俗界と聖界の境界をあらわしている。壁を回り込み内部に入るとやや楕円形の大きなコ