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ブックマーク / honz.jp (6)

  • 『中南米野球はなぜ強いのか』中南米諸国の取材を通して浮かび上がる、日本野球の欠点 - HONZ

    待ちに待ったプロ野球が今年も開幕した。生まれて初めてプロ野球選手を間近で見たときの興奮はいまでもおぼえている。季節は春。小学生だったぼくは、新大分球場の外野の芝生席で、ある選手の一挙手一投足に目を奪われていた。目の前のフェンスには、その選手のウインドブレーカーがかけられていた。 やがて彼がこちらにやってきた。すごいオーラだ。「いい汗かいちょるね!」と横にいたおっさんファンが声をかけると、その選手はニカッと笑ってこう言ったのだ。「この汗が銭になるんや」 純朴な野球少年は、そのひと言に一発でしびれてしまった。その選手の名は、通算317勝を誇る名投手・鈴木啓示。もちろんその時もらったサインに添えられていた言葉は、「草魂」だ。いまから35年以上前の話である。 あの頃の選手は、どこか浪花節が似合う風情だったが、いまではずいぶん様変わりした。2月にキャンプ地を取材した際、何人かWBCに出る選手にお目に

    『中南米野球はなぜ強いのか』中南米諸国の取材を通して浮かび上がる、日本野球の欠点 - HONZ
  • 息もつかせぬ極秘作戦。「世紀のドル確認作業」で沖縄を救え!『沖縄返還と通貨パニック』 - HONZ

    1972年5月15日の沖縄返還に先立つ、1971年8月15日。アメリカ合衆国大統領ニクソンは、ドルと金の交換停止を発表する。ニクソン・ショックである。 敗戦から急速に立ち直り未来へと時計の針を進めていく土をよそに、なおも四半世紀にわたるアメリカの支配に耐え、ようやく返還の日を迎えようとしていた沖縄の人々の生活は、危機に瀕する。沖縄返還にともないドルから円への通貨交換を控えていたからである。 ニクソン声明を受けて日政府はドルと円の交換率を変動相場制に移行すると決定した。事実上の円切り上げ=ドルの価値が下落する、最悪の事態なのである。 1ドルの価値が360円から305円へと55円目減りするならば、地上戦の地獄を生き抜き、アメリカ支配に耐えながら、沖縄住民が営々として築いてきた個人資産は一夜にして16%も失われる事になる。また沖縄は生活物資の80%を日土からの輸入に頼っており、円切り上げ

    息もつかせぬ極秘作戦。「世紀のドル確認作業」で沖縄を救え!『沖縄返還と通貨パニック』 - HONZ
  • 『MENS FASHIONS BIBLE』男性が求めるスタイルとストーリー - HONZ

    H&Mなどのファストファッションを使えば、1万円でフルコーディネートができる時代に、1着の服に数十万をかけるような物好きな人が世の中には存在する。私もそんな物好きの一人だ。洋服にとりつかれた者の多くは、一般の人からすれば金銭感覚が狂っている。なぜそんな高いものを買うのか?ファッションに興味がない人には理解不能だろう。なぜかと聞かれたら、こう答えるしかない。そこに服があるから……。コムデギャルソンのデザイナーである川久保玲は、このように表現している。 “いい物には人の手も時間も努力も必要だからどうしても高くなる。いい物は高いという価値観も残って欲しいのです。”(朝日デジタルより) いい物は高い。これは事実である。しかし高いものというのは、大切に扱うから長持ちするのも確かだ。最先端のモードでない限りは、10年着ていてもまったく古びないものもある。例えばバーバリーのトレンチコート。これなどはきち

    『MENS FASHIONS BIBLE』男性が求めるスタイルとストーリー - HONZ
  • 『SAVILE ROW』 紳士服の聖地と不思議の国イギリス - HONZ

    ロンドンのメイフェア地区に位置する僅か500mに満たない通りには紳士服のテーラーが30前後も軒を連ねている。紳士服の聖地として200年以上の歴史を持ち、テーラード・スーツの日での呼称である「背広(せびろ)」の語源とも言われている。その通りの名をサヴィル・ロウという。人々は敬意と憧憬を込めてこの通りを「ゴールデンマイル」(黄金の道)と呼ぶ。 このはサヴィル・ロウの歴史と、サヴィル・ロウを代表する11のテーラーを紹介したヴィジュアルブックである。おさめられているスーツの造形や職人の道具を見るだけでも、その美しさに惚れ惚れとしてしまうはずだ。また写っている職人の表情や手のしわが語りかけるようで、とても素敵なのも見所だ。 サヴィル・ロウの名声を支えているものは「ビスポーク(bespoke)」と呼ばれる完全注文の紳士服である。「ビスポーク」は「話し合う」という意味を持つbe-spokenを由来と

    『SAVILE ROW』 紳士服の聖地と不思議の国イギリス - HONZ
  • ウォールを超えた思想『アイ・ウェイウェイは語る』 - HONZ

    アイ・ウェイウェイの名前はそこまで日では浸透していないだろう。艾未未、日語読み(がい びび)中国読みで(アイ・ウェイウェイ)という彼は現代美術家・キュレーター・建築家・詩人・都市計画家であり、父であるアイ・チンは1930年代のパリでアートを学んだ詩人である。父アイ・チンはランボーやボードレールといった詩人の影響を受け、中国に帰国した後は最高の現代詩人と称されるようになったが、モダニストとして共産党からの矛先が向くことになる。文化大革命の時代、アイ・チンは反革命主義、反人民の烙印を押され、人口200人の僻地に送られ公衆便所の掃除夫となる。 中国のインターネットは今でも巨大なファイアウォールが存在しており、外からも中からも日のような普通のアクセスができない。ウェブ上にも万里の長城(グレートウォール)が存在し、それが国土を定義しているように、ネット上でも他の国から中国を防衛している。ファイ

    ウォールを超えた思想『アイ・ウェイウェイは語る』 - HONZ
  • 『江戸時代の天皇』 - HONZ

    昨今の「維新流行」はいったい何なのだろうか。政権交代からTPP、政治家の自己アピールまで、なにかと言えば平成維新だ、平成の開国だ、奇兵隊だ龍馬だと、幕末・維新期になぞらえる。江戸時代は由らしむべし、知らしむべからずの封建的・圧政的時代であり、「鎖国」によって激動する世界史の流れにも目を瞑った時代。それを打ち破ったのが明治維新であり、近代国家日の夜明け、日の青春であるという、いわば「維新史観」が厳然と根を張っていているらしい。だがそれは、維新になぞらえてしまえばもうそれ以上深く考える必要もないという、思考停止の作用を働かせてはいないだろうか。維新=善であると。言うまでもなく、維新とは政権を奪取した側が権力闘争と内戦の勝利を「御一新」と呼び、やがて「維新」と呼んだに過ぎず、そもそも善と悪という基準で判断するようなことではない。歴史の流れに「以前と以後」という断層を安易に設定してしまうことに

    『江戸時代の天皇』 - HONZ
    ryuichi23
    ryuichi23 2011/11/09
    「天皇の歴史」というシリーズがあるのか
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