東急は7月15日から、東急線各駅の券売機でスマホ決済「LINE Pay」に現金チャージできるサービスを始めた。ICカードの普及で利用頻度が減っている券売機の有効活用に加え、そこにはもう1つの狙いがあった。 「駅の改良工事に携わる中で、ICカードの普及で券売機の利用者が減っていることに気づいた。そこで券売機を活用した決済事業ができないかと考えた」。東急のフューチャー・デザイン・ラボで券売機活用新決済事業のプロジェクトリーダーを務める八巻善行氏は、こう話す。東急の社内起業家育成制度に手を挙げ、17年に第3号案件として採用された。 東急線の券売機は88駅に330台もある。ピーク時から比べると半減しているが、現金がなくならない限りゼロにすることはできない。鉄道会社にとってはコストとなる“お荷物”を、決済手数料を稼ぐものに変えようという取り組みだ。 八巻氏の発案が第1弾として実ったのが19年5月に始