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ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (6)

  • 韓国作家チョン・セランによる、異能力を持った保健室の先生を軸にしたほのぼの学園もの──『保健室のアン・ウニョン先生』 - 基本読書

    保健室のアン・ウニョン先生 (チョン・セランの) 作者:チョン・セラン発売日: 2020/03/19メディア: 単行(ソフトカバー)この『保健室のアン・ウニョン先生』は韓国でホラー、ファンタジー、SFと様々なジャンルの作品を横断しながら作品を発表しているチョン・セランによる連作短篇集である。幽霊的なアレが見えるなどの特殊な異能力を持った保健室の先生を中心として、彼女の周りで起こるさまざまな怪事件を扱った短篇が揃っている。 この学校にはとにかく、何かいる。出勤初日から感じていた。アン・ウニョンは残念ながら、ただの養護教諭ではない。ウニョンのバッグの中にはいつも、BB弾の銃とレインボーカラーの、円錐形に折りたためるおもちゃの剣が入っていた。なんでまともな三十代の女性がこんなものを毎日持って歩かなくちゃいけないのかと思うとむしゃくしゃしないでもなかったが、仕方ない。ほんとは、まともじゃないか

    韓国作家チョン・セランによる、異能力を持った保健室の先生を軸にしたほのぼの学園もの──『保健室のアン・ウニョン先生』 - 基本読書
    ryuzi_kambe
    ryuzi_kambe 2020/04/02
    そこはなぜ英語を意識して アン・ニョウン 先生にしなかったのか(どうでもよいツッコミ)
  • ゾンビ化が始まったが最後、緩やかに自我と身体が失われてゆく──『マーチング・ウィズ・ゾンビーズ ぼくたちの腐りきった青春に』 - 基本読書

    マーチング・ウィズ・ゾンビーズ ぼくたちの腐りきった青春に (ジャンプジェイブックスDIGITAL) 作者: 折輝真透,うえむら出版社/メーカー: 集英社発売日: 2019/06/19メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る第四回ジャンプホラー小説大賞の、初の金賞受賞作にして著者折輝真透のデビュー作。地味に凄いのが先日早川書房のアガサ・クリスティー賞でも折輝真透は受賞していることで、早速その実力の高さ、平均値の高さを証明してみせたといったところ。 実際、作(『マーチング・ウィズ・ゾンビーズ』)はゾンビ物にして青春物、しかも主人公(ゾンビ化して死を待っている状態)はフィッツジェラルドに憧れており、しきりとフィッツジェラルドの作品や人生を振り返ってみせる──というなんだかよくわからない取り合わせながらも、全体を通して実に読ませるのだ。何らかのジャンルの枠組みに入るというよりかは、

    ゾンビ化が始まったが最後、緩やかに自我と身体が失われてゆく──『マーチング・ウィズ・ゾンビーズ ぼくたちの腐りきった青春に』 - 基本読書
    ryuzi_kambe
    ryuzi_kambe 2019/07/11
    紹介文だけ見たら「アナと世界の終わり」かと思ったよ https://eiga.com/news/20190320/18/ こっちはミュージカル仕立てらしい
  • 「偶然」を仕掛けて世界をコントロールする秘密工作員──『偶然仕掛け人』 - 基本読書

    偶然仕掛け人 作者: ヨアブ・ブルーム,高里ひろ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2019/04/05メディア: 単行この商品を含むブログを見る人生は偶然によって支配されている。どこの誰の家に生まれるのか、どのような遺伝子配分になりその生活の中でどのようなエピジェネティックな変異を起こしていき、細胞の癌化はいつ進行するのか。事故に遭うのか遭わないのか、誰と仲良くなって仲良くならないのか、ありとあらゆる要素がいわば「偶然」といえ、逆に我々は人生のどの部分を「選択」できたといえるのだろうかと疑問に思うこともよくあることだ。 イスラエルで暮らす著者ヨアブ・ブルームによって、ヘブライ語で書かれた小説である書『偶然仕掛け人』は、そんな人々の人生に起こりうる「偶然」を意図的に仕掛けることで、ある二人をくっつけたり、ある人物をある職につけたり、ある人物に詩を書かせたり──といった「結果」を引き起こ

    「偶然」を仕掛けて世界をコントロールする秘密工作員──『偶然仕掛け人』 - 基本読書
    ryuzi_kambe
    ryuzi_kambe 2019/05/16
    そこで Luck Stealer を思い出したあなた、13年前の作品になります。
  • 『紙の動物園』ケン・リュウによる邦訳最新短篇集──『生まれ変わり』 - 基本読書

    生まれ変わり (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ) 作者: ケンリュウ,牧野千穂,古沢嘉通,幹遙子,大谷真弓出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/02/20メディア: 新書この商品を含むブログを見る『紙の動物園』ケン・リュウによる日オリジナル編集の短篇集第三弾がこの『生まれ変わり』である。『紙の動物園』に続く『母の記憶に』も抜群に良質の短篇集だったので今回については何にも心配していなかったが、やはり今回もアイディア良し、身近な家族や歴史の話から、億年スケールの宇宙の話まで幅広く、語りも絵文字を駆使したものやら独自人称やらでバリエーション、技工を凝らしたものになっており、読み進めるたびにケン・リュウの新たな側面を発見するような短編揃いであった。 とにもかくにも、いま日の作家も含めて良質な短篇を読みたいのであればこの(とケン・リュウの他短篇集)を読まない手はない。「まだケン・リュウ

    『紙の動物園』ケン・リュウによる邦訳最新短篇集──『生まれ変わり』 - 基本読書
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    ryuzi_kambe 2019/03/04
    なんとなく殺意の波動について書いてありそうな著者
  • 蜜蜂が絶滅した世界──『蜜蜂』 - 基本読書

    蜜蜂 作者: マヤ・ルンデ,池田真紀子出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2018/06/26メディア: 単行この商品を含むブログを見る2009年に刊行された『ハチはなぜ大量死したのか』は衝撃的な一冊であった。 原因不明の「蜂群崩壊症候群」によって2007年春までに北半球から4分の1、実数にして約300億匹ものハチが消えた。これによって、養蜂農家が大打撃を受けるだけでなく(商売道具がみんな死んでしまうのだから壊滅的だ)、ハチたちがリンゴに梨にアーモンドといった他の料を”受粉”させられなくなった事態と合わせて”なぜそんなことになってしまったのか”を解き明かしていく、魅力的なノンフィクションだ。 ハチはなぜ大量死したのか (文春文庫) 作者: ローワンジェイコブセン,Rowan Jacobsen,中里京子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2011/07/08メディア: 文庫購入:

    蜜蜂が絶滅した世界──『蜜蜂』 - 基本読書
    ryuzi_kambe
    ryuzi_kambe 2018/07/02
    もしかしてロボミツバチ出てくるのかな、ラストあたりに。
  • 少女が蒸気駆動の甲冑機械を着て駆け回る──『スチーム・ガール』 - 基本読書

    スチーム・ガール (創元SF文庫) 作者: エリザベス・ベア,安倍吉俊,赤尾秀子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2017/10/21メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る「スチーム」ときて「ガール」である。スチームだけでも満貫だが、そこにガールがつけば役満である。ということで『スチーム・ガール』なわけだが、読み始めて気づいたのだが原題は『KAREN MEMORY』で、その書名通りにカレンという名の高級娼館で働く少女が、一連の事件が終わった後に回想形式で語る物語である。 ちなみにスチーム要素もちゃんとある。飛行船から船まで、蒸気駆動の船が世界を闊歩している19世紀後半のアメリカ西海岸の港町が舞台なのだ。ただ、少女が蒸気駆動の甲冑機械を着て駆け回るとか記事のタイトルにつけてしまったし、帯にも「愛する彼女を守るため、カレンは蒸気駆動の甲冑機械を身にまとう」と書いてあるが、

    少女が蒸気駆動の甲冑機械を着て駆け回る──『スチーム・ガール』 - 基本読書
    ryuzi_kambe
    ryuzi_kambe 2017/10/24
    今度は蒸気機関車が擬人化されたの???
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