安倍晋三首相が9月上旬で最終調整に入った内閣改造と自民党役員人事。第2次安倍政権の誕生に大きな役割を果たした麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉(すが・よしひで)官房長官、甘利明経済再生担当相、高村正彦党副総裁の4人の盟友たちは留任が有力視されており、政権の屋台骨を支え続けることになりそうだ。(千葉倫之、沢田大典) 「与党協議はご苦労さまでした…」 安倍首相は今月3日午後、高村氏を突然、官邸に呼び出し、集団的自衛権の行使容認の閣議決定にこぎつけられたことに頭を下げた。首相執務室で行われた会談時間は約20分。内閣改造も話題に上ったとみられる。 首相は周囲に「安全保障法制の国会答弁に堪えうるのは高村氏しかいない」と語るが、高村氏は自らの安全保障法制担当相就任について、産経新聞のインタビューで「ない」と断言。2月に前立腺がんの治療を受けるなど健康面の理由もあるとみられる。