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ブックマーク / blog.szk.cc (7)

  • AI時代には「ナイス」な人が必要だ

    竹槍突撃から抜けられない日 2016年は、AIやロボットが僕たちの雇用を代替するという議論が一般に大きく取り上げられた年だったということになるだろう。この手の話は数年前から盛んに論じられていたけれど、政府の「第四次産業革命」なんてビジョンも出てきて、データ活用の分野を中心に、日海外勢の下請けになるかリーダーになるかの分岐点だなんて話になった。テクノロジーによる雇用の代替をテーマにした授業やゼミは人気になり、学生たちの関心が高いこともうかがえる。他方、シェアリング・エコノミーの分野でも民泊を中心に議論が進んだし、仕事を分け合うという点では「ギグエコノミー」なんて言葉も定着しつつあるようだ。 しかし実際のところを見ると、こうした掛け声とは裏腹に、何度も指摘されてきた「日的な問題」がここにも顔を出しているように見える。つまり『失敗の質』などに登場する、集団的な意思決定の難しさだとか、長

    AI時代には「ナイス」な人が必要だ
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    s1090018 2016/12/31
  • 体感消費とは何か

    消費というものに着目したときに、この数年の間に起きている現象はとても興味深いものが多い。一方に目をやれば訪日外国人の旺盛な消費意欲やハロウィンなどのイベント消費があり、他方では「若者の消費離れ」だとか「ミニマリスト」のように、消費しないことが現代の特徴に挙がる場合もある。もちろんどちらも現代のいち側面を表しているのだろうけれど、消費するにせよしないにせよ、その背後にどのようなメカニズムがあるのかは、あまり取り上げられることがない。 自分自身はこの数年、消費社会論を軸にしながらテーマパークやショッピングセンター、観光、といった対象を扱ってきた。こうした消費は、近年「コト消費」などと呼ばれ、モノの消費ではなくて体験が消費価値の中心になっていると言われている。僕としてはその背景に、ネットで情報があふれるようになったことで、行かないと分からない、体験しないと分からないことを消費するマインドが顕在

    体感消費とは何か
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    s1090018 2016/12/29
  • 「コンテンツの時代」は来るか〜2014年を振り返る(2)

    2014年は、Lifeでもいくつかキーワードのようなものを提唱してきたのだけど、その中でもトレンドに乗ったワードだったなと思うのが「里山ウェブ」だ。藻谷浩介さんの『里山資主義』に着想を得ているとはいえ、話としてはずいぶん趣が違う。アナーキズムとグローバリゼーションの研究者としての僕は、地域経済が(資主義の原理に抗して)閉じていくという話については相当に興味があるのだけど、里山ウェブについては、もう少し狭い範囲でものごとを考えていた。でも、まさにこれって里山ウェブ化じゃん、と言いたくなるような現象がいくつも起きていて、トレンドの種を掴んだ気がしたのも事実。 話の根としては、IPPS消費と共通だ。ソーシャルメディアの時代とは、コミュニケーション>コンテンツという時代だった。これが曲がり角に来たとき、大きく3つのトレンドシフトが起きるだろうというのが、2014年に僕が考えていたことだ。1つは

    「コンテンツの時代」は来るか〜2014年を振り返る(2)
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    s1090018 2015/02/17
  • データがあればいいってものじゃない:聴き放題サービスについて

    先日、スマホをXperiaに機種変したこともあって、悪評は聞いていたものの試してみないと語れないなと思ってMusic Unlimitedの利用を開始してみたら、3日で「これはダメだ」となった。もちろんサービス自体の使いにくさや楽曲のラインナップの問題もあるのだけど、聴き放題サービス全体についてちょっと考えるところがあったのも確か。そんな中、MUがサービスを終了し、代わってSpotifyと提携するというニュースが飛び込んできたので、今後の可能性について少し考えてみたい。 まず、いくつかファクトを確認しておきたい。2014年に話題になったこととして、iTunes Musicの減速(2014年初頭から13%減)が報じられる一方で、ストリーミングサービスが堅調な伸びを見せた(前年比54%増)こと、またそれに対して、テイラー・スウィフトの楽曲引き上げなど、アーティスト側からの反発も出てきたこと、など

    データがあればいいってものじゃない:聴き放題サービスについて
  • しくみの分からないものに、関心はもてない

    選挙のたびに「政治に関心を持とう」「選挙に行こう」というキャンペーンが行われるのが、ウェブにおいても当たり前の風景になった。東日大震災以後の世相全体での政治への関心の高まりや、ネットに慣れ親しんだ世代が壮年期を迎え、社会の担い手としての意識を持つようになったことが背景にあると考えられる。またその表現のあり方も、政策の比較やデータの紹介、識者のコメントや論説など、非常に充実したものになっている。 「ネット選挙」という言葉を、ネットでの選挙活動あるいは投票という狭い意味で捉えず、広く政治と投票への関心を集める活動だと考えるならば、10年前とは比べ物にならないくらい、ネット選挙のありようは豊かになっている。一方で、投票率の上昇や投票する候補者、政党を決定するのに、こうした活動がどの程度寄与しているのかは定かではない。どんな物事も普及、定着するのに時間がかかるものだから、単時点ではなく長期的に考

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    s1090018 2014/12/20
  • 「わたしたち消費」からIPPS消費へ

    先日、僕がパーソナリティをつとめているラジオ番組「文化系トークラジオLife」のためにひねりだした「IPPS」という消費モデル。その後いろいろと考えてみたら面白くなってきたので、現時点で思ったことをまとめておきたい。 そもそもこの消費モデルの背景には、広告業界でよく言われてきた消費者行動モデルがある。2000年代に入って、それまで標準モデルだとされていいた「AIDMA」に代わって、電通が「AISAS」モデルを提唱する。「Attention → Interest → Search → Action → Share」と連なるこの行動モデルでは、広告がイニシアチブを持っていた「消費者の注意喚起」ではなく、「ネットでの主体的な情報収集」や「購買後の感想のシェア」といった消費者側の行動が、購買に強い影響を持つことを示唆したものだった。 震災後になって、佐藤尚之さんが「SIPS」モデルを提唱した背景に

    「わたしたち消費」からIPPS消費へ
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    s1090018 2014/11/06
  • 「プロのコンテンツ」だから稼げるわけではない

    この夏から一気に「ソーシャル終わるよね」→「バイラルうざいよね」みたいな流れが加速しつつある日のウェブ界隈。僕自身はそれを個人の好みではなく仕組みの限界の問題として考えてきたのだけど、じゃあそれに対して何ができるのか、何をするのかという点についても、そろそろ考えないといけない段階に入ってきているのだと思う。僕は実務家ではないから、逆に何を書いても無責任になるところがあるので、仕組みの話しかできないけど。 今年の夏コミケでは、小林幸子がブースを出したことが話題を呼んだ。 演歌界の大御所の小林幸子とオタクの祭典コミケ。何の関連性もない異色の取り合わせである。だが、その異色さだけで3時間経たないうちにCDが完売してしまった。 だが、このコミケCDは数万円で転売されている一方で、コンサートチケットは100円のまま買い手がついていないという。 「小林幸子」と言うコンテンツそのものではなく「コミケ

    「プロのコンテンツ」だから稼げるわけではない
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    s1090018 2014/09/02
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