「ダイエットブームが拒食症の増加につながったように、ストレスフルな社会や雇用環境の変化がむちゃ食いを増やしているように思います」と話す中井義勝医師=京都市中京区 食事の量や食べ方などで異常が生じて、心身共に影響が及ぶ摂食障害。「拒食症(神経性やせ症)」や「過食症(神経性過食症)」などの病気の総称だが、「過食性障害」と診断されるケースも増えている。しかし、一般に過食性障害という病名や症状は知られていない。働き盛りの男性が比較的多いと見られるが、「どれくらい患者がいるかも分からない」と専門医は警鐘を鳴らしている。 【写真】過食性障害を「むちゃ食い症」と呼ぶことを提唱した著書 過食症が意図的な嘔吐(おうと)や下剤の服用で食べた分を帳消しにしようとするのに対し、過食性障害は嘔吐せず体重が増加していく。夜食やおやつなど、複数回にわたってケーキや菓子パンなど高カロリーの物を衝動的に食べてしまう。放置す