昆虫人気がジワリと増している。 飼育や標本で楽しむのではなく、食材として。確かに「ハチノコ」などは伝統食だ。おいしく健康的に料理するというが、果たしてどんなお味なのでしょうか。 「え、これ食べるの?」。「昆虫料理試食会」が開かれた東京・阿佐ヶ谷駅前のカフェバーで5月中旬、皿に盛られた幼虫が姿を見せるとざわめきが起きた。興奮して携帯カメラで撮影を始める人もいる。 20〜30歳代中心の男女約20人が挑戦したのは「スズメバチの幼虫ドリア」「アボカドサラダ、ツムギアリとヤナギムシのドレッシング仕立て」など。メニューだけで、逃げ腰になる。 焼き上がったドリアは、ピーマンやマッシュルームに交じって2種類の幼虫の姿が見え隠れ。ただホワイトソースが「保護色」となっているためか、皆さん口と皿を往復するスプーンの動きはなめらかだった。 横浜市のグラフィックデザイナー、林紗也子さん(27)は「味わったことのない