古代の文献では「青色」という単語が存在しない古代の文献では「青色」という単語が存在しない / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部ウィリアム・グラッドストンは古代ギリシャ人の叙事詩を分析するなかで、奇妙な事実に気が付きました。 古代ギリシャ時代の文章では「ワイン色の海」「ワイン色の牛」「緑色のハチミツ」など色彩の表現について奇妙な表現をしており、特に青色を意味する単語が全く見られなかったのです。 そのためグラッドストンは大著『ホメロスおよびホメロスの時代研究』を書き上げる際に、その最後に「古代ギリシャ人の色彩感覚が異常である」ことを指摘する、小さな章を加えました。 この発見をきっかけに、色覚を巡る大論争がはじまります。 というのも、同じような色覚の奇妙な表現が、キリスト教の「聖書」やバラモン教とヒンドゥー教の聖典と知られる「ヴェーダ」にも
