連絡がついたのは、返信を送ってから約2カ月後です。冬のある日の夕方、彼女が暮らす関西の街を訪れました。待ち合わせた駅の改札に、目印の傘をちらつかせながら立っていると、女の子がそっと近づいてきました。10代らしい幼さと、大人びた話し方。そのアンバランスさは、厳しい環境で育った子どもにときどき見かけるものです。 「今日ちょうど、高校をやめてきたんです」と話す彼女に、なんと返事をしたものか。「おめでとう、でいいのかな?」と尋ねると、微妙な笑顔でうなずきます。少し歩いて、樹木に囲まれた飲食店に入り、小さい頃からのことを聞かせてもらいました。 孤立した母の期待が自分に集中していた 園部ゆきさん(仮名)は幼い頃、両親と姉と、4人で暮らしていました。経済的には余裕がある家庭でしたが、小学校に入る前から母親に手をあげられており、小4の頃から暴力が一段とエスカレートしました。同じ時期、父親もゆきさんへの虐待
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