![Amazon.co.jp: 進化するネットワーキング 情報経済の理論と展開: 林紘一郎, 湯川抗, 田川義博: 本](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/57e5801879c145b205187c87eb0232165f160672/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fm.media-amazon.com%2Fimages%2FI%2F41T1ED6P4WL._SL500_.jpg)
Web2.0という言葉ほど、定義の不明なまま濫用されているバズワードも珍しい。いまだに「Web2.0って何だ?それを気にする必要はあるのか?」というコラムが書かれている。その特徴は、しいていえばユーザーによる情報生産とウェブベースのサービスという点だろう。このいずれも今に始まったものではないが、それが顕著な特徴としてみられるようになったのは最近である。その理由を少し経済学的に考え、概念を整理してみよう。 ネットワークの経済学というのは古くからある分野で、有名なのはBolton-Dewatripontだが、その基本的な考え方は単純だ。個人をプロセッサ、組織をネットワークと考え、情報処理コストと通信コストのどちらが相対的に高いかによってネットワークの構造が変わると考えるのである。簡単にいうと、情報処理コストが高いときには集中処理したほうがよく、通信コストが高いときには分散処理したほうがよい。
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