まず、文字を使った表現物のことを総じて「文学」と呼びます。 「小説」は、文学のうち「散文で書かれた虚構の物語」のものを指します。 「散文」の対義語は「韻文」です。詩のように同じ響きの言葉を繰り返したり、短歌や俳句みたいに決まった形があるものを、韻文と呼びます。逆に言えば、散文はそういった決まりのない、いわゆる普通の文章を指すことになります。 散文で書かれた文学としては、他にも随筆や評論などがありますが、それらと違って小説は、基本的に虚構が書かれています(「事実をもとにした小説」とかもありますけど…)。 その小説の中で、娯楽性よりも芸術性を重視した作品を「純文学」と呼びます。一般に、石原慎太郎や村上春樹、村上龍などは、純文学の作家とされています。 純文学と対になるのは「大衆文学」であり、芸術性よりも娯楽性を重視した作品となっています。たとえば、東野圭吾や伊坂幸太郎、湊かなえなどは大衆文学の作