7月13 賀茂道子『GHQは日本人の戦争観を変えたか』(光文社新書) 7点 カテゴリ:歴史・宗教7点 副題は「「ウォー・ギルト」をめぐる攻防」。GHQが終戦直後に行ったとされる「ウォー・ギルト・プログラム」を扱った本になります。 この「ウォー・ギルト・プログラム」については評論家の江藤淳がとり上げたことで世に知られました。江藤は戦後民主主義の「自由」な言論空間が実はGHQによる検閲と洗脳によってつくられたということを『閉ざされた言語空間』で主張しました。 ただし、江藤は評論家ですし、たまたま目にした資料からこの政策について論じており、その実態はどうだったのか? どの程度の影響力があったのか? といった疑問は残ります。 本書は、アメリカが日本人のどんな戦争観を問題視し、どのようにアプローチしようとしたかを分析し、「ウォー・ギルト・プログラム」の実態を明らかにしようとしています。 江藤の主張