東京都は、東京電力福島第1原発事故で大気中に放出された放射性物質による大人の内部被曝量は、都内では50年間で23マイクロシーベルトになるとの分析結果をまとめた。分析した都立産業技術研究センターは、自然界から受ける放射線量と比べ「極めて微量で人体への影響はない」としている。 世田谷区の施設で事故2日後の3月13日から9月30日までに採取した大気中の放射性物質量を分析。放射性のヨウ素やセシウムなど計12核種の累計と、濃度が最大だった3月15日については詳細分析で検出されたストロンチウム89(1立方メートルあたり0・12ベクレル)と同90(同0・011ベクレル)なども含めた。 大人の呼吸量を1日22・2立方メートルとするなど国際機関の係数から50年間で約23マイクロシーベルトと出た。同センターは自然界では大気中のラドンから1年間で約400マイクロシーベルトを受けるとしている。