ブックマーク / www.aist.go.jp (353)

  • 産総研:燃焼排ガス中の窒素酸化物を資源化する触媒材料

    発表・掲載日:2023/01/31 燃焼排ガス中の窒素酸化物を資源化する触媒材料 -窒素資源の循環に向けた新規アンモニア合成法の提案- ポイント 窒素酸化物をアンモニアに触媒変換する新手法を提案 高温燃焼で発生する希薄な窒素酸化物を濃縮・回収して化学原料に 精密多孔化した酸化物に触媒を適材配置した触媒材料を開発 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)極限機能材料研究部門 ナノポーラス材料グループ 冨田 衷子 主任研究員、若林 隆太郎 主任研究員、木村 辰雄 研究グループ長は、材料・化学領域が主導する資源循環技術融合研究ラボの活動の一環として、高温燃焼で発生する有害な窒素酸化物を化学原料として利用するための触媒材料を提案し、還元剤として水素を利用することで窒素酸化物からアンモニアを選択的に合成できることを実証しました。独自に開発した多孔質アルミナの合成法を用いて触媒成分

  • 産総研:生産性の持続的向上と人の負担軽減を両立するデジタルツインを開発

    発表・掲載日:2023/01/31 生産性の持続的向上と人の負担軽減を両立するデジタルツインを開発 -工場部品供給における人とロボットの協働作業で生産性の10~15%向上と人の負担の約10%軽減を実証- NEDOの「人と共に進化する次世代人工知能に関する技術開発事業」で産業技術総合研究所は、生産性の持続的向上と人の負担軽減を両立するデジタルツインを開発しました。 技術は、仮想空間に現実世界で観測した人とロボットが同じ環境で作業をする状態を反映し、作業者の全身の動きや身体負荷、人とロボットの安全状態をリアルタイムで分析することで、人の作業負荷をロボットが理解します。また、技術を活用したサイバーフィジカルシステムにより、安全かつ効率的な生産を人とロボットが協調して行えます。トヨタ自動車(株)の協力による模擬生産工場(産総研臨海副都心センター)での部品供給作業の実証試験では、従来に比べて、生

  • 産総研:光を99.98%以上吸収する至高の暗黒シート

    発表・掲載日:2023/01/18 光を99.98%以上吸収する至高の暗黒シート -触れる素材で黒さ世界一、秘密は漆に似た成分と光閉じ込め構造- ポイント 従来の暗黒シートと比べて可視光の反射率が一桁低く、レーザーポインターの光も消えて見える カシューオイル黒色樹脂の表面に微細な凹凸構造を形成し、くすみもぎらつきも少ない深い黒を実現 明るい場所でも沈む圧倒的な黒さにより、視覚表現にこれまでになく高いコントラストを提供 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)物理計測標準研究部門 応用光計測研究グループ 雨宮 邦招 研究グループ長、清水 雄平 主任研究員、光放射標準研究グループ 蔀 洋司 研究グループ長と、国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構(以下「量研」という)量子ビーム科学部門 越川 博 主幹技術員、八巻 徹也 研究企画部長は、漆類似成分のカシューオイル黒色樹脂

  • 産総研:1662年日向灘地震の新たな断層モデルを構築

    発表・掲載日:2023/01/11 1662年日向灘地震の新たな断層モデルを構築 -地球物理学と地質学の検証に基づく初の成果- 概要 京都大学防災研究所宮崎観測所の山下裕亮 助教、産業技術総合研究所の伊尾木圭衣 主任研究員、北海道立総合研究機構の加瀬善洋 研究主任の研究グループは、浅部スロー地震の海底地震観測の成果や人工地震波を用いたプレート境界の位置情報など最新の地球物理学の知見を基に、日向灘で過去最大級とされている1662年日向灘地震の新たな断層モデルを構築しました。宮崎県沿岸部における津波堆積物の調査結果と断層モデルを用いた津波による浸水シミュレーションにより、この断層モデルを評価し、1662年日向灘地震がM(マグニチュード) 7.9の巨大地震であった可能性を科学的に初めて示しました。研究の結果は、国や日向灘沿岸の地方自治体における地震・津波に対する防災に役立つ基礎資料となります。

  • 産総研:2023年 年頭ごあいさつ

    あけましておめでとうございます。 年も、どうぞよろしくお願いいたします。 平素は、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)の活動にご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。 年頭にあたり、まずはいまなお続く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により健康被害にあわれた皆様、また、この全世界的な流行に伴う経済・社会活動の停滞によりご苦労されているすべての方に、心からお見舞いを申し上げます。 2019年から始まったCOVID-19のパンデミックは、その勢いをさらに強め、昨年は日国内で過去最大の感染者数を記録しました。一方で、ワクチンの普及などにより致死率は低下し、格的な「ウィズ・コロナ」時代の在り方が模索された年でもありました。適切な対策を講じた上で、社会の機能を回復させていく試みが、世界的にも多く見られました。 産総研では、パンデミックを取り組むべき社会課題の一つと位置

  • 産総研:ポリフェノールが持つ心房細動の予防効果を発見

    発表・掲載日:2022/12/22 ポリフェノールが持つ心房細動の予防効果を発見 -イソラムネチンが発症を抑制- ポイント ポリフェノールの一種であるイソラムネチンの投与が発症の予防に有効 心房細動の発症に至る心房の電気的・構造的な変性を同時に改善 発症の予防に向けたアップストリーム治療法として期待 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という) 薬資源工学オープンイノベーションラボラトリ 青沼 和宏 産総研特別研究員、富永 健一 副ラボ長、国立大学法人 筑波大学(以下「筑波大」という) 生命環境系 礒田 博子 教授、医学医療系 許 東洙 准教授は、天然に存在するポリフェノールの一種であるイソラムネチンが不整脈の一種である心房細動の発症を予防する生理活性を持つことを見いだしました。 心房細動の発症に深く関与するアンギオテンシン IIの負荷により心房細動を誘発させたマウスを用

  • 産総研:統合失調症の脳における「意味関係の乱れ」を発見

    発表・掲載日:2022/12/21 統合失調症の脳における「意味関係の乱れ」を発見 -AI技術の応用により脳活動から思考障害のメカニズムに迫る- ポイント AI技術を使った脳活動の解析により、統合失調症患者の脳では、ものの意味関係が乱れていることを捉えることに成功しました。 統合失調症では、脳内意味ネットワーク構造が無秩序になっているために、妄想などの思考障害が生じると考えられます。 研究結果は、統合失調症の病態理解や新規診断・治療法の開発につながることが期待されます。 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科精神行動医学分野の高橋英彦教授、松有紀子助教、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT (エヌアイシーティー))の西田知史主任研究員、国立研究開発法人 産業技術総合研究所の林隆介主任研究員、大阪大学大学院生命機能研究科の西伸志教授、京都大学大学院医学研究科脳病態生理学講座(精神

  • 産総研:qNMR (定量NMR)法が国際規格(ISO)に

    発表・掲載日:2022/12/21 qNMR (定量NMR)法が国際規格(ISO)に -医薬品や試薬、品成分などの有機化合物の定量分析の信頼性向上に貢献- 日電子株式会社、富士フイルム和光純薬株式会社、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)計量標準総合センター 物質計測標準研究部門、国立医薬品品衛生研究所(以下「国立衛研」という)、(特非)バイオ計測技術コンソーシアム(以下「JMAC」という)とが共同で取り組んでまいりました、核磁気共鳴(NMR)を利用した有機化合物の定量的な純度評価に関わる国際規格が、この度ISO 24583「定量核磁気共鳴分光法 -品に利用される有機化合物の純度評価- 1H NMR内標準法のための一般的要求事項」(英文タイトル:Quantitative nuclear magnetic resonance spectroscopy-Puri

  • 産総研:溶液をかき混ぜると結晶成長が速くなるのはなぜか?

    発表・掲載日:2022/12/21 溶液をかき混ぜると結晶成長が速くなるのはなぜか? -「結晶のゆりかご」の中で揺すられて、結晶の成長速度は増加する- 発表のポイント 塩の濃厚溶液をかき混ぜると一気に結晶が出現する。人類が製塩を始めた8000年前には既に人々はこのことに気がついていたはずだ。今回われわれはその理由の一つを解明した。 結晶形成は結晶核形成と結晶成長の二段階からなる。昨年われわれは第1段階目の様子の撮影に成功したが、今回、さらに10倍速いカメラを使って、第2段階目の映像取得に成功した。 第二段階はNaClイオン対が集まってできた「浮き島」の形成で始まり、容器が振動するごとに浮き島の安定化と不安定化が交互に起き、その変換により結晶が成長することが分かった。 塩の濃厚溶液をかき混ぜると細かい結晶が一気に出現する。逆に、刺激がないとゆっくりと大きな結晶が成長する。小学校の理科実験

  • 産総研:世界初、未知ノイズの影響を削減可能な量子センシングアルゴリズムを考案

    発表・掲載日:2022/12/16 世界初、未知ノイズの影響を削減可能な量子センシングアルゴリズムを考案 -高精度な量子センシングをハードウェアの改善なしに実現- 日電信電話株式会社(社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田 明、以下「NTT」)と国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」)、国立大学法人 大阪大学量子情報・量子生命研究センター(以下「大阪大学」)は、量子状態を用いた高精度なセンシング(以下、「量子センシング」)(※1)を可能とするアルゴリズムを考案しました。量子センシングにおいては、未知ノイズ(※2)が精度に大きく影響を与えるため、その影響の削減が重要です。そこで、アルゴリズムでは、量子コンピュータ(※3)実現のため考案されている量子エラー抑制法(※4)を活用することで、未知ノイズの影響が大幅に削減可能であることを世界で初めて確認しました。これにより、ハー

  • 関西センター:関西バイオ医療研究会 第17回講演会(産業技術総合研究所関西センター研究講演会)

    【講演プログラム】 敬称略 司会進行:七里 元督(産総研 バイオメディカル研究部門 細胞・生体医工学研究グループ グループ長) 13:30 開会挨拶 辰巳 国昭(産総研 関西センター 所長) 講演第一部 13:35 招待講演1「バイオファースト社会の実現に向けてバイオプロセス開発に求められること」 小川 順(京都大学大学院 農学研究科応用生命科学専攻 教授) 14:25 「オンデマンド分解型海洋生分解性プラスチックの開発」 日野 彰大(産総研 バイオメディカル研究部門 生体分子創製研究グループ 研究員) 14:45 <休憩> 講演第二部 15:05 招待講演2「JSRのバイオ医薬品製造に関わる取り組み: 材料および新規精製デバイスの開発、CDMO事業について」 飯沼 良介(JSR株式会社 筑波研究所 バイオプロセス材料研究チームリーダー 主任研究員) 15:55 「産総研生命工学領域の連携

  • 産総研:光格子時計とセシウム原子泉時計で暗黒物質の探索に挑む

    発表・掲載日:2022/12/08 光格子時計とセシウム原子泉時計で暗黒物質の探索に挑む -国際原子時に貢献する秒の「再定義候補」と「現定義の担い手」の同時・高稼働率運転が鍵- ポイント 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)物理計測標準研究部門 小林 拓実 主任研究員、高見澤 昭文 主任研究員らは、国立大学法人 横浜国立大学と共同で、イッテルビウム光格子時計とセシウム原子泉時計の2台の高精度な原子時計を用いて、宇宙に大量に存在しているものの正体が解明されていない暗黒物質(ダークマター)の探索を行いました。 産総研は、時間の単位「秒」の定義を実現するセシウム原子泉時計と、秒の再定義の候補の一つであるイッテルビウム光格子時計を長期間高い稼働率で運転し、国際的な標準時である国際原子時に貢献しています。原子時計の周波数は微細構造定数、電子質量などの基礎物理定数によって決まっ

  • 産総研:近赤外帯域で高透明な世界最高電子移動度のフレキシブルフィルムを開発

    発表・掲載日:2022/12/05 近赤外帯域で高透明な世界最高電子移動度のフレキシブルフィルムを開発 -電子移動度は従来の6倍以上、セキュリティセンサーや車載センサーの性能向上に貢献- ポイント 近赤外帯域(波長: 1550 nm)で従来のITO膜の1.7倍の透過率を実現 世界最高の電子移動度133 cm2/Vsを実現 フレキシブル透明導電フィルムとして成形し、赤外線監視カメラや車載カメラに利用可能 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)製造技術研究部門リマニュファクチャリング研究グループ 野淳一 研究員と山口巖 上級主任研究員は、世界最高の電子移動度を特徴とする可視から近赤外帯域まで高透過なフレキシブルフィルムを開発しました。 この透明導電フィルムは、耐熱性の低いポリエチレンテレフタレート (PET) 樹脂基材上に形成した酸化インジウム (In2O3) 薄膜です

  • 産総研:産総研とソルベイ STEM教育×DEIの推進に向けた連携確認書に署名 -STEMに関わる次世代人材を育成し、多様な人材が能力を最大限に発揮する社会の実現を目指す-

    2022/12/05 産総研とソルベイ STEM教育×DEIの推進に向けた連携確認書に署名 -STEMに関わる次世代人材を育成し、多様な人材が能力を最大限に発揮する社会の実現を目指す- 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)は、ソルベイS.A.(以下「ソルベイ」という)と、社会課題の一つである「STEM(Science, Technology, Engineering, and Mathematics)教育×DEI(Diversity, Equity and Inclusion)」に対して連携して取り組むための連携確認書(Letter of Intent)に2022年12月5日付けで署名しました。 産総研とソルベイは、長期にわたる連携関係を築くことに合意し、共同研究契約を2019年1月に締結しました(2019年1月23日 ソルベイと産総研 世界的課題の解決へ向けた国際

  • 産総研:「セルロースナノファイバーの安全性評価書」を公開

    発表・掲載日:2022/12/05 「セルロースナノファイバーの安全性評価書」を公開 -関連事業者の自主安全管理を支援、CNFの応用開発と普及を後押し- NEDOと産業技術総合研究所は、「炭素循環社会に貢献するセルロースナノファイバー関連技術開発」で、セルロースナノファイバー(CNF)の安全性評価に取り組んでいます。日、CNFの安全性に関するこれまでのNEDO事業の成果や取り組み状況、国内外の論文情報をとりまとめた「セルロースナノファイバーの安全性評価書」を公開しました。 今後は、さらに多様なCNFや情報が少ない項目についても評価を進め、安全性評価の結果を蓄積していくことで、素材メーカーや消費財メーカーなどの適切な自主安全管理を支援し、CNFの応用開発と普及を後押しします。 植物素材であるセルロースナノファイバー(CNF)※1は軽量、高強度、高弾性、低熱膨張率、透明性という特長を有する高

  • 産総研:コーヒーに含まれるカフェ酸が半導体デバイスの性能を向上

    発表・掲載日:2022/12/03 コーヒーに含まれるカフェ酸が半導体デバイスの性能を向上 -電極表面に並ぶことで有機半導体に流す電流を最大で100倍UP- ポイント 電極表面にカフェ酸の薄膜層を形成することで、有機半導体に流れる電流が最大100倍に増加 カフェ酸分子が自発的に向きをそろえて並び、有機半導体への電荷の注入を促進 バイオマス由来の有機半導体デバイスの実現に向けた一歩 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)ナノ材料研究部門 接着界面グループ 赤池 幸紀 主任研究員、物質計測標準研究部門 ナノ材料構造分析研究グループ 細貝 拓也 研究グループ付と、国立大学法人筑波大学数理物質系 山田 洋一 准教授は、植物が作り出すカフェ酸の薄膜層を有機半導体デバイスの電極表面に形成することで、電極から有機半導体への電荷の注入効率が向上し、デバイスに流れる電流を大きくできるこ

  • 産総研:高温・高湿に強い偏光シートと貼り合わせ不要の偏光部品を独自ナノ構造により実現

    発表・掲載日:2022/12/01 高温・高湿に強い偏光シートと貼り合わせ不要の偏光部品を独自ナノ構造により実現 -射出成形でのワイヤグリッド偏光素子の製造は世界初- ポイント 貼り合わせなしで部品形態の偏光素子が実現できる世界唯一の技術 偏光シートでは温度85 ℃、湿度85%で2000時間以上の高耐久性を実証 素子面内で偏光度や偏光軸の制御も可能になり、光センシング・イメージング技術の発展に期待 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)製造技術研究部門 穂苅 遼平 主任研究員、栗原 一真 研究主幹は、三菱ガス化学トレーディング株式会社、住友ベークライト株式会社、伊藤光学工業株式会社、東海精密工業株式会社と共同で、独自のナノ構造を利用した高機能偏光シートを開発し、さらに世界で初めて射出成形と成膜工程だけで作製できるワイヤグリッド偏光素子を開発しました。 今回、独自の三角

  • 産総研:フレキシブルセンサーでソフトロボットハンドの「つかむ、放す、つかみ損ねる」をセンシング

    発表・掲載日:2022/12/01 フレキシブルセンサーでソフトロボットハンドの「つかむ、放す、つかみ損ねる」をセンシング -品パッキングの自動化への重要技術- ポイント センサーでロボットハンドのつかむ・放す動作を電圧の変化として検出 イオン導電性高分子センサーでロボットハンドの屈曲の度合いやつかみ損ねを検出し、柔らかい物をつかむ動作を解析 これまで困難であった品などの柔らかい物をつかみ、パック詰めするロボットの実用化に貢献 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)ナノ材料研究部門 杉野 卓司 研究グループ長、物部 浩達 主任研究員、堀内 哲也 主任研究員は、立命館大学理工学部ロボティクス学科 平井 慎一 教授、松野 孝博 助教らと共同で、イオン導電性高分子センサーをソフトロボットハンドの屈曲センサーとして用いると、ソフトロボットハンドが物をつかむ際の指を曲げ伸ば

  • 産総研:医薬品等の副作用で生じるミトコンドリア毒性※1の指標分子を特定

    発表・掲載日:2022/12/01 医薬品等の副作用で生じるミトコンドリア毒性※1の指標分子を特定 -創薬研究における医薬品の新たな毒性評価法への応用に期待- 近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)教授 財津桂、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(茨城県つくば市)主任研究員 井口亮、田辺三菱製薬株式会社(神奈川県藤沢市)主任研究員 日比野優衣の研究グループは、メタボローム解析※2と生物情報科学※3を用いて、医薬品などの副作用として生じる薬物性肝障害※4の要因となる、ミトコンドリア毒性の機序を判別するための指標分子を明らかにしました。研究成果は、今後、創薬研究における医薬品の新たな毒性評価法確立への応用が期待されます。 研究成果は令和4年(2022年)12月1日(木)AM8:45(日時間)に、毒性学に関する国際的な学術誌“Toxicology and Applied Pharmac

  • 産総研:非翻訳RNAの発現を予測するAIの開発

    理化学研究所(理研)生命医科学研究センター ゲノム解析応用研究チームの小井土大 特別研究員(研究当時、現 客員研究員、東京大学 大学院新領域創成科学研究科 助教)、寺尾知可史 チームリーダー、ピエロ・カルニンチ 副センター長(研究当時)、東京大学 大学院新領域創成科学研究科の鎌谷洋一郎 教授、産業技術総合研究所(産総研)人工知能研究センターの瀬々潤 客員研究員(株式会社ヒューマノーム研究所代表取締役社長)らの共同研究グループは、300種以上の細胞・組織における非翻訳RNA[1]の発現をDNA配列パターンのみから予測するAI[2]を開発しました。 研究成果は、創薬標的やバイオマーカーとなる非翻訳RNAの探索に貢献すると期待できます。 多因子疾患などに関連する多型[3]はゲノムの非翻訳領域に集積していますが、多型が非翻訳RNAの発現に与える影響の多くが未解明でした。 今回、共同研究グループは