●はじめに ・ロシアとウクライナの戦争が始まってから4年目という節目を意識して執筆(11) ・公開情報分析(OSINT)の手法を用いて分析(13) ・ロシアの目的は明確:非ナチス化、非軍事化、中立化(18) 非軍事化:兵力を5万人に制限。長距離武器の保有の制限 中立化:NATOに加わらないことが大前提の上で、「ロシアに逆らわないこと」が重要→単なる降伏ではなく「属国化」が求められる(20) 非ナチス化:はっきりしないが、マイダン革命後の政治体制を解体せよ、ということ?(19) ・戦闘の停止=戦争の終結「ではない」(21) ●第1章:どれだけの人が死んだのか? ・死者数の把握:報告書では把握しきれない →墓地の衛星画像分析で推計可能になる:マリウポリ →ただし「複数の遺体」が墓地に存在する可能性(32) ・避難できない人々:どこへも行きようのない人々は確実に残る(35) ・占領の風景 →戦後
進化心理学ー進化の視点から心を探る(ワードマップ) 作者:小田亮新曜社Amazon 本書は進化心理学者小田亮による進化心理学の解説書で,新曜社のワードマップシリーズの一冊.ワードマップシリーズは新曜社の紹介によると「真に時代を予兆することば,本質的な変化と持続を徴すことばを選んで,思想と文化,科学と芸術の諸領域における視野の交代,地殻の変動とその行方を描き出そうとするもの」だそうだ.内容的には初心者向け新書と専門書の間を埋めるようなシリーズというイメージだが,本書は「進化心理学」についての学部生向け教科書とサイドリーダーの間的な内容になっている. まえがき 冒頭で「進化心理学」はデネットのいう万能酸*1の侵食によって生まれたものだと述べている.つまり進化心理学は自然淘汰理論が心理学に侵食して生まれたものであるということだ.具体的には「ヒトの心が進化の結果であるならどういうしくみと働きを持っ
地方映画史研究のための方法論(58)目次 見る場所を見る──鳥取の映画文化リサーチプロジェクト5月6日(水)『ファントムライダーズ1+2』上映会@米子市文化ホール昨年クラウドファンディングでご支援いただいた米子シネマクラブの企画として、2026年5月6日(水・祝)14:40より『ファントムライダーズ1+2』の上映が行われます。 場所は米子市文化ホール(鳥取県米子市末広町293)のメインホール。上映後は共同監督の杵島和泉さんと水野耕一さん(米子映像フェスティバル)を交えてのトークを行います。 また同日13:00からは、アニメ映画『音楽』の上映と、米子ガイナックスの赤井孝美さんを交えてのトークも実施。お近くの方はぜひご覧ください。 「見る場所を見る」とは「見る場所を見る──鳥取の映画文化リサーチプロジェクト」は2021年にスタートした。新聞記事や記録写真、当時を知る人へのインタビュー等をもとに
更新=自分の著書関連情報となりつつありますが。 2026年4月8日に、新著『教養としての査読―なぜ「論文」を信用できるのか』が刊行されます!(実際に店頭に並びだすのは4/10前後からの予定) 教養としての査読: なぜ「論文」を信用できるのか 作者:佐藤 翔 中央経済社 Amazon 現代社会は多くの「科学」が支えている。 では、私たちが信じる科学の「正しさ」を決めるのは誰か? ScienceやNatureといった雑誌名を耳にしたことがある方は多いだろう。 これらのジャーナルに論文が掲載されることで、研究成果は社会に共有される。 その発表前に他の研究者が論文を審査する制度――それが「査読」である。 査読制度の背後には、「良い科学を正しく判断できるのは、同じ分野の研究者のみ」という考えがある。 一見当たり前のようにも見えるが、しかし、それは本当だろうか? そもそも査読とは何なのか。何のためにや
目次 ミュージックビデオ研究の基本文献を読む日本語で読めるミュージックビデオ研究の土台作りと議論の活性化を目的として、この春(2025)から「ミュージックビデオ研究の基本論文を読む」と題したシリーズを始めることにした。2023年から執筆を始めた「ミュージックビデオの身体論」の続編的な位置づけでもあるため、未読の方はぜひ以下からご覧いただきたい。バナーイラストは湖海すずさん。 下澤和義「ミュージック・ヴィデオ分析試論」(2008)や石岡良治『視覚文化「超」講義』(2014)、『エクリヲ vol.11』(2019)、伊奈新祐「ミュージック・ヴィデオ研究」(2023)、滝浪佑紀「出発と身構え——K-POPミュージックヴィデオの情動分析」(2024)および同著者の各種論文、難波優輝「ミュージックビデオ論基本文献リスト」(2024)および同著者の各種論文といった先行する取り組みに触発されつつ、それら
400ページ以上にわたって、インターネット、SNS、AI、VR、アバター技術などの情報技術によって、今を生きる私たちがどんな影響を受けているのかを、技術の発展史や、広範な学術的考察を引用しながら紐解いた一冊。 麦とTwitter: 情報技術がもたらすコミュニケーションの変容 作者:久木田 水生 共立出版 Amazon 本書には、本書を要約するようなわかりやすいアーギュメントはない。それが、本書の特長であるように思われた。なぜなら今、AIなりSNSなり、技術を語る言葉には、常に明確なポジションがこびりついているからだ。それは、「AIを使え」といった推進側のポジションであったり、逆に技術がもたらす危険に警鐘を鳴らすポジションであったり、あるいは著者独自の学術的コンセプト(例:「監視資本主義」)を売り出すポジションであったりする。 対して本書『麦とTwitter』は、極めて淡々と、ゲーム依存が子
芸術をカテゴライズすることについて 批評とジャンルの哲学 作者:銭清弘慶應義塾大学出版会Amazon 銭清弘 2025『芸術をカテゴライズすることについて――批評とジャンルの哲学』慶應義塾大学出版会 気鋭の若手分析美学者による批評論/ジャンル論。分析系の哲学らしく極めて明晰な文体で,批評とは鑑賞のガイドであること,鑑賞はルールの束であるジャンルという制度に基づいており,それにより客観性とダイナミズムとを持つことを論じていく。 章・節のタイトルが端的にそこでサポートを与えようとする命題/トピックセンテンスとなっており,各章にはまとめもあるので,専門的かつ抽象的で込み入った内容ながら要約はしやすくなっている(すんなり理解できるかはまた別の話だが)。 という事情もあって?,全体および各章の内容については先行するブログがまとめてくださっているのでそちらをご覧いただきたい: 銭清弘『芸術をカテゴライ
〈言語はなぜ、いつ、どのように生まれ、いかに進化してきたのか〉考古学の第一人者、スティーヴン・ミズンが人類最大の謎に挑んだ画期的新著『言語の人類史』が2026年3月27日発売!人類の心の進化に迫った『心の先史時代』『歌うネアンデルタール』で名高いミズン教授が、言葉の進化という壮大なジグソーパズルを解く! 株式会社河出書房新社(本社:東京都新宿区代表取締役:小野寺優)は、スティーヴン・ミズン著『言語の人類史――言葉の進化の謎を解く』(岩坂彰訳)を、2026年3月27日に刊行しました。 言語はなぜ、いつ、どのように生まれ、いかに進化してきたのか――。 本書は、この人類最大の謎に、『心の先史時代』『歌うネアンデルタール』といった著作で世界に名を馳せる考古学者、ミズン教授が壮大なスケールで挑んでみせた大著。言語の発生と進化のシナリオをジグソーパズルにたとえながら、それぞれのピースを集め、パーツを組
1963年に創刊されて以来、「科学をあなたのポケットに」を合言葉に、これまで2000冊以上のラインナップを世に送り出してきたブルーバックス。本連載では、そんなブルーバックスをつくっている編集部メンバーによるコラムをお届けします。その名も「ブルーバックス通信」。どうぞお楽しみください! 金融のプロは何を根拠にアドバイスしてくるワケ?「一生、資産運用なんて考えなくても普通に幸せに暮らすことができる、そんな人生があってもよいじゃないか……」なんて本音では思っているわけです。 昔々、社会勉強のつもりで株式投資を始めてみたのですが、株価が気になりすぎて勤務中に何度も相場サイトを眺めてしまったりと、できない仕事がますますできなくなる、絶対自分には向いてないと思ってスッパリ縁を切りました。 でも……、定年後の自分のこと、家族のことなどを考えると、あまりに疎すぎるのも何かなあ、という気にもなり、数年前から
トーマス・ラマール『アニメ・マシーン』という本を読んでいる(翻訳で)。 アニメ・マシーン―グローバル・メディアとしての日本アニメーション― 作者:トーマス・ラマール 名古屋大学出版会 Amazon アニメを題材に哲学をやっている本である。今までに読んできたこういう系の本のなかではダントツにアニメに詳しい人が書いている。作品例や歴史記述が豊富で、技術の知識もある。その点で良い本である。 原著は英語だが、著者はカナダ人なので多分フランス語ができる人で、フランスの大学にいたこともあり、ドゥルーズやガタリの影響を大きく受けている。なので分析系でなく大陸系のスタイルで書かれている。 専門が論理学であるとはいえ、私はフランス発の理論を研究しているので、実は私は英米系の分析哲学とは距離を置いている(趣味で読む哲学書は分析系の本ばかりだが)。分析哲学の発表を聴いて、なんでこんな細かい議論を延々とやるのかな
目次 ミュージックビデオ研究の基本文献を読む日本語で読めるミュージックビデオ研究の土台作りと議論の活性化を目的として、この春(2025)から「ミュージックビデオ研究の基本論文を読む」と題したシリーズを始めることにした。2023年から執筆を始めた「ミュージックビデオの身体論」の続編的な位置づけでもあるため、未読の方はぜひ以下からご覧いただきたい。バナーイラストは湖海すずさん。 下澤和義「ミュージック・ヴィデオ分析試論」(2008)や石岡良治『視覚文化「超」講義』(2014)、『エクリヲ vol.11』(2019)、伊奈新祐「ミュージック・ヴィデオ研究」(2023)、滝浪佑紀「出発と身構え——K-POPミュージックヴィデオの情動分析」(2024)および同著者の各種論文、難波優輝「ミュージックビデオ論基本文献リスト」(2024)および同著者の各種論文といった先行する取り組みに触発されつつ、それら
3月13 黒田賢治『イラン現代史』(中公新書) 7点 カテゴリ:歴史・宗教7点 去年の11月発売で、「やはり読んでおくか」と思って2月の下旬に読んだ本、まさかここまでタイムリーな読書になるとは思いませんでした。 本書では最後にイランのペゼシュキヤーン(ペゼシュキアン)大統領が第2次トランプ政権をいかに向き合うか、高齢になり死亡説もたびたび流れているハーメネイー(ハメネイ)師の後継者についても検討してるわけですが、まさかアメリカとイスラエルの大規模攻撃でハーメネイー師が殺害されるとは思っていませんでした。 本書は1979年のイラン・イスラーム革命以降のイランの歴史を追ったものですが、本書を読むと、近年のイランの歴史や政治体制だけではなく、体制の中心が宗教指導者から革命防衛隊へと移ってきた様子なども見えてきます。 その点、アフガニスタンのタリバーン政権などに比べれば柔軟性はありそうで、組織的抵
利他と血縁 社会生物学入門 作者:辻󠄀 和希岩波書店Amazon 本書は社会性昆虫の研究者で包括適応度理論を用いたリサーチを数多く行ってきた辻和希による利他行動・包括適応度理論・社会性昆虫についての解説書である.辻は本書を,2006年に出版されたシリーズ進化学第6巻「行動・生態の進化」第2章「血縁淘汰・包括適応度と社会性の進化」をブラッシュアップしたものと述べている.この「行動・生態の進化」は日本に行動生態学が根付いた直後に出版されたきわめて充実した本であり,特にこの第2章は素晴らしかった.私としても大いに期待して手に取った一冊になる. はじめに 本書のスコープ(社会性昆虫のワーカーの存在を含めた利他行動の進化についての解説書)が提示され,叙述スタンスについて,確立された考えを表面的にたどることなく,血縁度や包括適応度などの重要概念を一から理解する手助けとなるように努めたとある. また想
3月1 鶴見太郎『シオニズム』(岩波新書) 8点 カテゴリ:歴史・宗教8点 著者は昨年1月刊行の『ユダヤ人の歴史』(中公新書)で話題をさらった人物で、本書は昨年の11月刊行。「さすがに二番煎じになってしまうのでは?」と思いましたが、そんなことはありませんでした。 『ユダヤ人の歴史』と同じく、ロシア・東欧からの視点を重視しながら、シオニズムがいかなる思想であり、現在のイスラエルという国家にどのようにつながっているかを描き出しています。 『ユダヤ人の歴史』の歴史に比べると扱っている時代は狭いですが、それによって「なぜイスラエルは現在のようなパレスチナ政策を進めるのか?」という問題に鋭く迫る内容となっています。こちらも読み応え十分の本ですね。 目次は以下の通り。 まえがき 最重要カタカナ語一一選(人物/ユダヤ・イスラエル関連用語)序 章第1章 帝国への適応――国民国家以前のシオニズム第2章 東と
テクストとは何か:編集文献学入門 慶應義塾大学出版会Amazon タイトルの「テクストとは何か」という問いは、ポスト構造主義のようなテクストという概念自体についての問いというより、テクストの形而下のありようを考察するもの。 つまり、ある「作品」「著作」といったものが、実際には何を対象としているのか(どの対象範囲を指しているのか)という問いに関わる。たとえば作者本人の書いたものが残っていない古典の場合、今残るさまざまな写本はそれが転写された過程の中で微妙に異なる違いを生んでいる。また近代の作品であれば、出版の過程でいくつもの改訂が重ねられていくことがある。そうしたものの中で何が「正しい」テクストなのか、ということは、特に学術分野で作品を研究する場合、大きな問題となる。 ある作品のテクストが、きっちりと定まっていてその誕生から現在に至るまで完全に静的なものとして存在しれているということはありそ
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