先日、仕事で大阪の被差別部落を訪ねる機会があった。何の仕事かと思うだろう。NHKの番組「バリバラ~障害者情報バラエティ~」の収録で、アフリカ系アメリカ人である私が被差別部落の地域を訪れ、地域の暮らす人の話を聞く、という内容のものだった。これにより、現在日本の被差別問題を考える、というのが番組の趣旨だ。 この模様は、2月6日と13日、「BLACK IN BURAKU~アフリカンアメリカン、被差別部落をゆく~」と題して放映された。 初回が放送された翌日、日本の友人が何人か私のところに来て、番組を見たと伝えてくれた。「どう思った?」と私が聞くと、ほぼ全員が似たような回答をした。異口同音に「とても難しかった」と。何がそんなに難しかったかと私が尋ねると、1人が「複雑なテーマだった」と答えた。2人、3人と同じ理由を口にしたとき、私は聞くのをやめた。 知らなかったから、気にしなかった 数日後、日本人の友
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