肌に触れず口元を覆うことができる「せんすマスク」。プラスチック製で、アルコール消毒して繰り返し使える。約4千本を販売した(写真:加藤さん提供) マスク着用を求められる状況が続くなか、感覚過敏などの理由で着用が難しい人がいる。AERA 2021年1月11日号は、当事者の苦しみや努力に迫った。 * * * 「どこへ行っても、『マスク着用』のお願いばかりで、病気や生まれつきの体質を責められているような気分になります」 感覚過敏の特性をもつ埼玉県在住の海里蓮さん(ハンドルネーム、23歳)はコロナ禍の苦悩をこう訴えた。 感覚過敏とは聴覚・視覚・触覚・嗅覚・味覚などが非常に敏感になる状態。感度は人によってばらつきがあり、日常生活に支障をきたす人もいる。 海里さんは子どもの頃から匂いや味で受け付けない食べ物が多く、こしょうやニンニクなどの匂いで咳き込んでしまうため学校給食がつらかった。給食当番でマス
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