名探偵・金田一耕助が活躍する1976年公開の映画「犬神家の一族」で撮影に使われた長野県佐久市の老舗旅館が、ことし5月いっぱいで営業を終えることになり、多くの映画ファンから惜しむ声が寄せられています。 営業を終えるのは、佐久市の旧中山道望月宿にある「井出野屋旅館」です。 建築からおよそ100年になるという木造3階建ての建物で、昭和初期には料亭として使われていましたが、戦後は旅館として営業を続けてきました。 経営者の井出忠昭さん(81)と勝子さん(79)夫婦によりますと、映画を手がけた市川崑監督が玄関を開けてすぐに階段がある構造を気に入り、石坂浩二さんふんする金田一耕助が滞在するホテルとして登場することになりました。 撮影中は、物音ひとつ立てられないため、忠昭さんは電話が鳴らないように受話器を上げたままにしたり、せきをしないように気を付けたりしたということです。 旅館は今も撮影当時のままで、館