『悪の教典』鑑賞。 プロモーション会見を前にしたAKB48大島優子に「私はあの映画が嫌いです。」と言わしめ、会見を辞退させた作品として有名です。原作は『黒い家』でも人殺しを厭わないサイコパスを描いた貴志祐介。監督は(映画の中では)人殺しどころか女子供も嬉々として蹂躙してからブっ殺す三池崇史です。 誰からも慕われるイケメン英語教師、ハスミンこと蓮実誠司。しかし、彼が赴任してから不審な自殺や失踪が続いていた……という話。序盤こそ『シンプル・プラン』型の犯罪者視点で成り行きを見守るサスペンスの体をなしています。集団カンニングを企てる少年やセクハラ教師をとっちめる様子は爽快さをもって描かれています。そこまではハスミンに寄り添った視点で映画を見ていると、非常に心地よく過ごせます。しかし、毎日のように「娘がいじめにあっている」と怒鳴り込む父親に対し過度な罰を与えるに至り、本作は観客をふるいにかけるので
『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』シーズン4鑑賞。 時系列としては本シリーズ『EP2 クローンの攻撃』と『EP3 シスの逆襲』の間に位置し、SW世界での大戦争「クローン大戦」を描くCGアニメシリーズです。全100話で終結する予定の第4シーズン。各22話でシーズンを重ねていますので、現在88話。あと12話です。しかし、なにぶんルーカス・フィルムのやることですから、フォースの陰りで未来は霞んでいるとしか言えません。本国でのテレビ放映は第5シーズンの9話まで進んでいるようですが、おおよそあと3話で終わるようには思えないほど風呂敷は広がっています。 そして、回を重ねるごとに物語は混乱を極めています。プリクェル3作がEP4〜6の存在ゆえに帝国の成り立ち=暗雲垂れ込める展開にならざるをえなかったように、『クローン・ウォーズ』シリーズもまた悲痛な最後を予感させていもします。それはオリジナルキャラク
どうもこんにちは。 いよいよ、この週末、浜松町からカッコいいモノレールに乗って3駅。「流通センター駅」下車。その名も東京流通センターで開催される「第15回文学フリマ」にて、話題沸騰、人気爆発でおなじみのBootleg新しい号が発売されます。 その名も「Bootleg ALONE」! 今回はいじめやマイノリティーをテーマに豪華執筆陣による面白コラム満載でお送りいたします。入稿済んで一息ついたBootleg編集長が、こちらも毎年おなじみワッシュくん主催のベストテン企画「ホラー映画ベストテン」に参加します! http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20121031 ホラー映画ベスト10 1位 『死霊のはらわた』(1981)サム・ライミ監督 2位 『遊星からの物体X』(1982)ジョン・カーペンター監督 3位 『クリープショー』(1982)ジョージ・A・ロメロ監督 4
『桐島、部活やめるってよ』について、人の感想を読むのが面白い。 かなり親切な作りですが、スッキリとしたオチめいた物を提示していないので、憶測が憶測を呼び自由な解釈をしている人も多く、多種多様さが楽しいのです。しかし、中には「全くわけが解らない?」と言う人も多いのです。そこで、『桐島』を理解するための基礎的な解釈をしてみようかと思います。当然ながらオチ(的な話)にも言及しますので、まずは劇場で『桐島、部活やめるってよ』を観賞をした後にお読みください。本エントリは高校生に読んで欲しいです。読んでないと思うけど…… 『ゴドーを待ちながら』 本作にはタイトルロールになっている「桐島」は登場しません。「桐島がいない」というのがドラマの軸になっています。これは舞台劇『ゴドーを待ちながら』のオマージュだと言われています。 『ゴドーを待ちながら』は1952年に発表された戯曲で不条理劇の傑作だとされています
『桐島、部活やめるってよ』観賞。 傑作です。現在、かなりの強敵を前に興行的に苦戦しているようですが、もし劇場へ駆けつけたなら後々自慢できる体験になるでしょう。必見です。まだ未見でしたら以下を読む前にまず劇場へ向かってください。 「ナンバー1にならなくてもいい もともと特別なオンリーワン」と歌う「世界に一つだけの花」ほど残酷な歌は無いだろう。歌うのはジャニーズ事務所きってのスターグループSMAPであり、作詞作曲は稀代のヒットメイカー槇原敬之である。幾度となくナンバーワンに輝いた彼らは多くのファンにとって特別なオンリーワンであり、度々ナンバーワンにすらなった事がある。しかし、市井の人々のほとんどは彼らとは違い、誰か一人にとってのオンリーワンですら無い事実を受け入れざるをえない。代替えの可能な「ワン・オブ・ゼム(大勢の中の一人)」なのだ。 ほとんどすべての人にとって大いなる挫折を味わうのが高校
『ヘルタースケルター』観賞。 見るつもりなんか毛の先ほども無かったのだが、監督である蜷川実花の写真を見て力の抜ける半笑いとともに映画への興味がわいた。今の今まで意識して蜷川実花の写真を見た事が無かったのだが、街の巨大看板などで「品格とバランスを欠いてギャル化したピエール&ジルみたいだなあ…」と思っていた写真が蜷川の手によるものだと知ったからだ。 ピエール&ジル*1は80年代に活躍した写真家である。「ミカド」や「サンディ&サンセッツ」のジャケット写真などが有名で、インド宗教画などを模倣した色彩感覚と、50年代のコマーシャル写真に顕著な「斜め上をむいてニッコリ」というようなポージングなど、徹底した“キャンプさ*2”が特徴である。彼らが活躍した当時から「写真家」としてカテゴライズすべきかどうか疑問視する声は多かった。撮った写真はあくまで素材で、極彩色の背景やキラキラとしたきらめきは後から書き加え
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