政府のエネルギー・環境会議が夏に策定する日本のエネルギー計画と温暖化対策に関わる選択肢が、3つのシナリオとして発表された。 東京電力福島第1原子力発電所の事故によって既存の「エネルギー基本計画」が白紙化されたことを受け、抜本的な見直しによる新計画構築の出発点となる3案だ。 エネ環会議は、国民的な議論を喚起しながら、8月中に「革新的エネルギー・環境戦略」を決定する。それを踏まえて新エネルギー基本計画をまとめ上げるというスケジュールも示された。 快適な生活や産業活動の維持にはエネルギーが不可欠であること、日本の決断は世界の国々のエネルギー選択に影響を与える国際的な位置づけにあることを、国民に向けた「エネルギー選択の意味」として明記している。 全体に堅実な内容だ。古川元久国家戦略担当相を議長とし、関係閣僚で構成するエネ環会議の基本的な考え方を評価したい。 シナリオ付きの選択肢は、2030年の時点