何が言いたいのかよく分からない。3月31日にテレビ朝日系「報道ステーション」のキャスターを降板した古舘伊知郎氏は、番組の最後でこう述べた。「人間は少なからず偏っている。情熱を持って番組を作れば多少は番組は偏る」「何らかの圧力がかかって辞めさせられるということは一切ない」。 ▼自分と番組は偏っているが、辞める理由とは関係ないということか。わざわざ最後に言い残す言葉かと当惑させられたが、このところ国会や一部新聞ではやっている「マスコミ萎縮論」を意識しての発言なのだろう。 ▼高市早苗総務相の「電波発言」に抗議したジャーナリストの田原総一朗、岸井成格両氏らが3月24日、日本外国特派員協会で開いた記者会見も奇異に感じた。ニュースサイト「ブロゴス」によると、彼らは一様に安倍晋三政権を批判しつつ、矛盾するような意見も強調していた。 ▼「私に対して直接・間接の圧力は一切ない」(岸井氏)、「政治の圧力なんて