ハラスメントは人の尊厳を傷つける。それゆえ、逃げることに精いっぱいで、手もとに証拠がないことも珍しくない。しかし、録音データなどがなくても、泣き寝入りしないで済むことがある。 西日本に住む三浦アキ子さん(仮名・50代)は、勤務先の病院でパワハラ被害にあい、退職を余儀なくされた。証拠は乏しかったが、独力で約7年間戦い、病院側に50万円を支払わせた。利用したのは「調停」という手続きだ。 「厳格な証拠が必要な裁判はあきらめ、数年かけて相手方との話し合いを重ね、間接証拠になりうる発言を集めました」 証拠ほぼゼロの状況から、どのように逆転したのか。「執念の7年間」について聞いた。 ●病院の管理体制に仰天 三浦さんは10年ほど前、ハローワークを通じて、ある公立病院に有期の事務職として採用された。「代行入力」といって、パソコンが苦手な院長(当時)に代わり、患者への投薬や検査などの情報・指示をコンピュータ
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