【カイロ=長谷川由紀】カタールの衛星テレビ「アル・ジャジーラ」は20日、ウェブサイト上に声明を出し、ワダフ・ハンファル社長の辞任を発表した。 AP通信などによると、内部告発サイト「ウィキリークス」が最近公開した米外交公電で、ハンファル氏が米国防情報局と恒常的に接触し、米国側の要請を受けて、ウェブ上の写真削除など報道内容を抑制していたことなどが暴露されていた。 アル・ジャジーラは1996年に放送を開始したニュース専門チャンネルで、2003年のイラク戦争の報道などで国際的な存在感を高めた。今年、アラブ世界に広がった民衆蜂起でもチュニジア、エジプト、リビアなどでの動きを大々的に伝えてきたが、一方で、カタールと同じ湾岸諸国での民主化運動の報道には消極的との批判も出ていた。