かつてアメリカでは、就任式を終えて、ホワイトハウスに入った新大統領は、道を隔てたAFL-CIO(米国労働総同盟産別会議、米国最大の労働組合連合体)本部に挨拶に出向いたという。特に、民主党の大統領であった場合は、労働組合は大きな支持基盤でもあり、「ビッグ・レーバー」といわれた一大勢力であったから、大統領自ら足を運んだのも当然だった。 ところが、今はAFL-CIOの委員長の方から、ホワイトハウスへ出かけるらしい。現在のジョン・スウィニー委員長は、ほとんど毎週訪れているとのこと。ちなみに、ブッシュ大統領は、8年間の任期中にスウィニー氏を招いたのは、わずか一回だった。 オバマ大統領は占拠活動中からも労働側に好意的(プロ・レーバー)であり、EFCA法案(後述)にも支持を表明している。労働長官には、労働組合ティムスターズのショップスチュワードの娘であるヒルダ・ソリスを任命している。 退潮傾向の労働組合