新たな技術イノベーションとして注目される生成AI。その普及や活用の“現在地”はどの辺りか。総務省が2024年7月5日に発表した「令和6年(2024年)版 情報通信白書」(注1)(以下、白書)から筆者がピックアップした図を6つ紹介し、考察する。 「モノが動く業種×生成AI」にビジネスチャンスも 図1は、生成AIの世界市場規模の推移を示したグラフだ。ボストンコンサルティンググループが生成AIの世界市場規模について分析したもので、同社は2027年に1200億ドル規模になると予想している。業種別として最も大きな市場になると予測されているのは「金融・銀行・保険」で、「ヘルスケア」「コンシューマー」と続く。 白書は生成AIについて、「人類史上有数の革命といっても過言ではない。企業がセキュリティリスクを恐れて活用しないことこそが最大のリスクだ。むしろ自社が次の時代の生成AIファースト企業になるつもりでA