第102回全国高校野球選手権大会(甲子園)中止にともなう代替大会が、秋田県でも開幕した。昨夏8強の大曲は、骨折が完治していない手負いのエース田仲陽稀投手(3年)が139球の熱投。走者を常に背負いながらも粘りの投球で4失点(自責3)完投し、大曲農を6-4で破った。昨夏代表の秋田中央は13安打12得点を奪って男鹿工を圧倒し、夏“連覇”へ好発進した。 ◇ ◇ ◇ 大曲の最速141キロ右腕・田仲は最後まで腕を振り続けた。182センチの長身を生かし、角度のある直球と緩いカーブ、スライダーを巧みに操りながら8回まで無失点。「エースナンバーをもらっている以上は自分がいかないといけない」。9回2死から本盗や適時打で2点差まで詰められたが、1年秋からベンチ入りする自覚を胸に粘投した。 傷だらけの体で勝利に導いた。腰の疲労骨折など計3カ所を骨折し、いずれも完治はしていない。それでもエースとして痛みをこ