司馬遼太郎の小説『菜の花の沖』に主人公となったことでも知られる豪商の高田屋嘉兵衛だが、その8代目を継ぐ高田菜々さん(36)は、嘉兵衛のおかげで苦労したという。 * * * 司馬遼太郎さんの『菜の花の沖』の主人公になった高田屋嘉兵衛は、北方交易や択捉島(えとろふとう)開発などで活躍した豪商です。ロシア修好の先駆けにもなりました。 でも嘉兵衛って、みんなあまり知らない。嘉兵衛について熱く語ってくださるのは、経営者か司馬遼太郎ファン、あとは高田屋の本店があった北海道・函館の人くらい。 私も東京で生まれ育ってますし、嘉兵衛とは何の関係もなく暮らしていました。豪商だったって言われてもねえ。うちはただの一般家庭だし、ピンときません。 高田屋は、2代目のときにロシアとの密貿易の疑いをかけられて、幕府にほぼ全財産を没収されています。それでも残った財産で商売を続けていたんですけど、高田屋という店があった
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