本コラムでは、人材マネジメント・労働雇用政策を研究テーマとするシンクタンク、リクルートワークス研究所所長の大久保幸夫氏に、転換期を迎え、企業において今後の施策が緊急視されている人材マネジメントに関し、さまざまな角度から語ってもらう。 ミドルマネジャーに対する企業の要望が変わった!? マネジメント研究に大きな影響を与えた経営学者のミンツバーグは、マネジャーの役割として「対人関係の役割」「情報関係の役割」「意思決定の役割」の3種を挙げました。その3種に下位概念として「フィギュアヘッド」「リーダー」「リエゾン」「モニター」「周知伝達役」「スポークスマン」「企業家」「障害処理者」「資源配分者」「交渉者」の10次元を置いています。 また、神戸大学の金井壽宏氏は、ミドルマネジャーの管理者行動を、「広義の人間指向のリーダー行動」「広義のタスク指向のリーダー行動」「対外的活動」の上位3次元と、「配慮」「信