日本は温暖で多湿なので、病害虫を防ごうと農薬利用が外国より多くなりがちだった。IT(情報技術)企業のオプティムはデータ解析とドローンを組み合わせ、農薬が必要なタイミングと箇所を見極める。こうして契約農家が栽培した「スマート米」は、高値でも電子商取引(EC)サイトで人気を集める。 従来の農業ビジネスでは、農家にできるだけ多くの資材を買ってもらうという事業モデルが多かった。オプティムは逆に、不要な時期や場所を人工知能(AI)などで見極め、農薬の削減に取り組んでいる。 農林水産省によると、日本はドイツや英国に比べ、農地面積あたりで4倍の農薬を使ってきた。梅雨がある気候条件なので、湿度が高いと発生しやすい「いもち病」という稲の病気や害虫を防ぐ必要がある。 ただ、田んぼに住むトンボなどを含め、生態系と共存する「持続可能な農業」が世界中で問われるようになった。もともと農薬は人が重いタンクを背負ってまく
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