あの日から2年――。現役選手としてのコンディション維持と、 復興支援の両立に苦しみながらも、故郷のために動き続けてきた。 寡黙な男が、活動の難しさと故郷への思いをじっくりと語ってくれた。 雑誌Numberに連載中の「シリーズ 3.11を越えて」。 東日本大震災から2年。今回はNumber824・825号より、 東北のために尽力する鹿島アントラーズ・小笠原満男の活動を追いました。 2年前の震災直後、満男は居ても立っても居られず、水や食料を詰め込んだレンタカーで避難所を回り、生活物資を届けた。それが落ち着くと、被災してサッカーができなくなった子供たちのために、練習着やスパイクなどを集め、100箱以上の段ボールを恩師の齋藤重信先生に送った。さらに「サッカーも被災している。サッカーだけに使える基金を作りたい」と、仲間とともに東北サッカー未来募金を設立し、鹿島の試合に被災地の少年少女を招待するなど、