今年7月、ブルーオリジンの初の有人飛行を終えてポーズを取るベゾス(左から2人目)Joe Skipper-REUTERS <世界長者番付で首位を争うアマゾン創業者ジェフ・ベゾスと、スペースXを率いるイーロン・マスクの戦いは、宇宙開発競争でも激しさを増している。『TechnoKING イーロン・マスク 奇跡を呼び込む光速経営』の著者、竹内一正氏が、宇宙開発をめぐる2人の戦いを分析する> 月着陸船の契約をめぐり対立する大富豪 ベゾスの宇宙開発企業「ブルーオリジン」は、スペースXがNASAから独占受注した月着陸船の契約について、企業選定のプロセスに問題があったと米会計検査院に訴えた。だが、それが退けられると、今年8月に連邦裁判所への提訴に踏み切った。 NASAは月面への有人着陸計画「アルテミス」を進めており、月面と月周回軌道を往復する宇宙船にスペースXの「スターシップ」が今年4月に選ばれた。29億