広大な日本の南西海域での戦いを見据えて、航空自衛隊は最新鋭の空中給油・輸送機「KC-46A」の導入を進めている。現在までに6機を発注し2機が納入され、13機の追加導入の方針[※]も示されている。一方で同機には、さまざまな問題点も指摘されている。KC-46Aとは、どのような航空機なのか? TEXT:綾部剛之(AYABE Takayuki) 「空飛ぶガソリンスタンド」の役割 空中給油機とは、文字通り他の航空機に空中で給油を行なう航空機で、「空飛ぶガソリンスタンド」ともいわれる。これにより戦闘機の活動範囲は広がり、また基地に戻ることなく作戦空域に長時間とどまることも可能となる。東西1000kmにおよぶ南西海域では、移動だけでも少なくない燃料を消費するため、空中給油機が欠かせない。 また、有事には長距離ミサイル等により南西諸島の飛行場が攻撃されるおそれがあり、戦闘機部隊は空中に避難したり、本州など
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