弱視などの、視覚に障害がある子どもでも読みやすい教材をと、文字や図表を拡大した教科書を作っている。会の名前にある「エンラジスター」は「~を大きくする」という意味の英単語に由来する。 会が作った拡大教科書を見ると、通常の教科書で半ページほどの図表が、見開きで展開されていた。「薄い色の文字が分からない」「行間が詰まっていると読みにくい」など、何が見えにくいのかは人によって異なる。本人や学校の先生と相談を重ねて、単に字を大きくするだけではなく、文字や線の色使い、レイアウトにも気を配る。 2006年、山口県下松市に誕生した。これまでに約40冊の教科書の拡大を手がけてきた。文部科学省から依頼を受け、教科書会社から送られてきたデータを元に作業に取りかかる。1冊の教科書の編集には5カ月ほどかかるといい、8人の会員で手分けして作業を進める。 「先生の中にも『拡大教科書…