埼玉県川越市のJR川越駅で、全盲の女子生徒が何者かに脚を蹴られてけがを負わされた。埼玉県内では7月末にも、全盲の男性が連れていた盲導犬が刺される事件が起きている。相次ぐ心ない行為に、視覚障害者からは「許せない」と憤りの声が上がる。通行人らから同様の行為を受けることも少なくないといい、障害への理解を訴えている。 全盲で日本盲人会連合副会長の鈴木孝幸さん(58)も、「持っていた白杖に人がぶつかってくるような場面には、何度か遭遇したことがある」と明かす。白杖への接触だけでなく、体当たりされて白杖を折られたこともあるという。 鈴木さんは「点字ブロックも白杖も、われわれが社会に出るために必要なもの。もし接触が原因で蹴ったのならば、障害者への理解がなさ過ぎる」と憤る。 同じ全盲で全日本視覚障害者協議会理事の藤野喜子さん(57)も、白杖への接触で相手が転倒し、罵声を浴びせられたことがあるという。暴力は加