広島、長崎に原爆が投下されて71回目の「原爆の日」(6、9日)を前に、長崎で被爆した奥村アヤ子さん(79)による被爆体験講話会が5日、千葉市稲毛区の千葉大西千葉キャンパスで開かれた。奥村さんは同大の学生や留学生、住民ら約90人を前に当時の長崎の惨状や家族を奪われた悲しみを語り、「世界中の人々が人の痛みを理解すれば核兵器はなくなる」などと訴えた。 昭和20年8月9日午前11時2分。奥村さんは爆心地から約500メートル離れた高台の大きな柿の木の下にいた。空襲警報が解除されたばかりで、友人と安心して遊んでいた。だが、その瞬間、ピカッとすさまじい光が周囲を包み、奥村さんは地面に伏せた。顔を上げると、友人は爆風で飛ばされていた。 新築の自宅や周辺の住宅は倒壊し、辺りでは大勢の人が亡くなっていた。奥村さんは約2カ月半後に死亡した弟を含め家族全員を亡くした。ショックからか、被爆後10日間ほどの記憶は抜け
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