負担上限額の見直しを=高齢者医療費で議論-社保審部会 社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の医療保険部会が29日開かれ、70歳以上の高齢者を対象にした医療費の負担問題を議論した。出席者からは月額負担の上限を定めた「高額療養費制度」について、世代間の公平性確保の観点から高齢者の負担上限額の見直しを求める意見が相次いだ。同部会は今後、見直しの具体的内容などについてさらに議論し、年内に結論を出す方針。 高額療養費制度は、医療費の家計への負担が過重にならないよう、収入に応じて病院窓口で支払う自己負担額に上限を設ける仕組み。1カ月の医療費が100万円の場合、70歳未満は上限額が最高約25万4000円(入院時)だが、70歳以上は最高約8万7000円(同)と低く設定されている。 この日は「医療制度維持のため応分の負担は必要。年齢ではなく所得で区分すべきだ」として、一定以上の収入がある高齢者の負担増