副題は「インドネシアにみるアジア政治の深層」。 先月の大統領選挙でジョコ・ウィドドが、スハルト大統領の娘婿で陸軍戦略予備軍司令官をつとめたプラボウォを破ったことで、改めて民主化の定着ぶりをアピールすることになったインドネシア。外から見ると、2004年から2期10年にわたって大統領を務めたユドヨノから、インドネシアの民主制はしっかりと社会に根づいたように見えます。 ところが、著者はそう単純なものではないといいます。 スハルト時代に築かれた集票マシーンや、社会の隅々にまで利権の手を伸ばした国軍の力はまだ健在ですし、「プレマン」と呼ばれる日本のヤクザのような存在が社会や政治において大きな存在感を持っています。 また、相変わらず汚職事件は多発しており、クリーンなイメージで売ったユドヨノ政権のもとでも与党の汚職事件は跡を絶ちませんでした。 また、ユドヨノ大統領に関しても国際的な評価は高いですが、著者
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