開催地がベトナムに決まった理由はいくつか指摘されている。北朝鮮にとってベトナムは外交関係のある友好国で、金委員長の専用機が飛べる距離にあるとされる。米国にとってベトナムは、かつて戦火を交えた間柄だが、現在は友好関係を保っている。 米国務省の動向に詳しい関係者によれば米国にとってベトナム開催にはもう一つの意味があるという。中国の影響力の排除だ。歴史的に中国の対外膨張の圧力にさらされてきたベトナムには中国への警戒心が強い。その点がシンガポールと異なる。 「前回の首脳会談の時は、直前に金委員長が習主席に会ったことで金委員長の交渉力が増した。首脳会談の期間中に同じようなことをされては米国にとって目も当てられない。中国と一定の距離を置いているベトナムであれば、中国の影響力を制限できると米政府は考えている」。青山学院大学大学院の講師で、米国政治にも詳しい酒井吉廣氏は語る。 シンガポールでの首脳会談の前
![2度目の米朝首脳会談はなぜベトナムで開くのか](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/39c04102001c1f07e4421277156d2687f4fcd931/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkei.com%2Fatcl%2Fgen%2F19%2F00002%2F021200073%2Ffb.jpg)