二種のがんをたて続けに体験した石井直方さんは、闘病生活の間、入院中もスクワットを行っていました。世の中が便利になると筋肉を使う必要がなくなってきます。しかし、筋肉を使わずにいると、どんどん衰え、やがて健康上のさまざまな不都合が生じます。私たちは遅かれ早かれ老いや多くの疾患と向き合わなくてはならなくなります。筋トレの重要性について、書籍『いのちのスクワット』著者で東京大学名誉教授の石井直方さんに解説していただきました。 石井直方(いしい・なおかた) 1955年、東京都出身。東京大学理学部生物学科卒業、同大学院博士課程修了。理学博士。東京大学教授、同スポーツ先端科学研究拠点長を歴任し現在、東京大学名誉教授。専門は身体運動科学、筋生理学、トレーニング科学。筋肉研究の第一人者。学生時代からボディビルダー、パワーリフティングの選手としても活躍し、日本ボディビル選手権大会優勝・世界選手権大会第3位など