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トマス・クーンの検索結果1 - 7 件 / 7件

  • ノンフィクション100

    すごいノンフィクションは、一冊で常識を一変させる。目から鱗を叩き落とし、世界の解像度を上げる。積み重ねた事実の上に立たせ、偏見という壁の向こうを見せてくれる―――ノンフィクションには、そんな力がある。 ここでは、常識をアップデートし、偏見をとっぱらい、世界をクッキリと見せてくれる、「これはスゴい!」というノンフィクションを100選んだ。 選んだベースは以下からだが、選んだのがわたしだから偏りと不足がある。だから、「それがスゴいなら、これなんてどう?」とお薦めいただけると嬉しい。消費物ではなく、何度も読み継ぎ、語り継げるようなノンフィクションに出会いたいんだ。 『ノンフィクション新世紀 世界を変える、現実を書く。』石井光太責任編集 『東大教師が新入生にすすめる本』文春新書 『kotoba』 27号 (2017年春) 「このノンフィクションが凄い!」 『kotoba』 37号 (2019年秋)

      ノンフィクション100
    • 経済学は「科学」なのか?『社会科学の哲学入門』

      経済学は「科学」だろうか? 頻繁に書き変わる教科書は、物理学のと好対照を成す。経済学の研究者は好きなことを勝手な方法で分析し、主張し、何やら数式モデルは出てくるけれど、再現性も説得力も無さそうに見える。 わたし自身、もう経済学の勉強はしていない。なぜなら、やればやるほど分からなくなるから。 現実を追いかける教科書 例えば、経済学の教科書は数年で書き変わる。 『クルーグマン国際経済学 理論と政策』が象徴的だ。3~4年で更新され続け、今冬12版が出る。更新のたび、理論が書き変わり、モデルが追加されてゆく。 世界金融危機やブレグジット、中国の台頭といった新しいトピックに対応していると言えば聞こえはいいが、その度に新しいモデルやパラメーターを導入し、既存の理論との整合性を(ムリヤリ?)取る。 そしてひとたび、想定外の事象が起きたら、「ブラック・スワン」などというカッコイイ名前を付けて説明できたこと

        経済学は「科学」なのか?『社会科学の哲学入門』
      • 哲学者が、「分析哲学は、衰退しつつある」と悲観するワケとは? 翻訳:「分析哲学の終焉」, リアム・コフィー・ブライト - 本の結合子

        訳者解説: 本文: 訳者解説: 哲学者が、「分析哲学は、衰退しつつある」と論じる記事です。ツイッターで知りました。この主題は、著者の研究領域と関係があるようです。著者リアム・コフィー・ブライト氏はロンドン・スクール・オブ・エコノミクスにて、主に社会認識論という分野を専門としています。助教授です。社会認識論はトマス・クーンやミシェル・フーコーの仕事まで遡る事ができる*1、哲学の中でも社会的志向が強い分野のようです。 業績を見ると、研究業界において女性や黒人であることがその地位に及ぼす影響に関するものがあります。「アフリカーナ哲学」を専攻の一つに挙げており、「たぶん私は世界で唯一の公式なアフリカーナ哲学者かもしれません!」と述べています。あくまで印象ですが、社会的志向とアイデンティティという2つの関心は、次に翻訳した記事にもよく現れているように思います。 直前の記事では自分の仕事を一つ一つ取り

          哲学者が、「分析哲学は、衰退しつつある」と悲観するワケとは? 翻訳:「分析哲学の終焉」, リアム・コフィー・ブライト - 本の結合子
        • ノア・スミス「今年の経済学批判セレクション」(2021年10月25日)

          [Noah Smith, “This year’s econ critics make a few good points,” Noahpinion, October 25, 2021] ついでにダメな批判も少々. このブログを10年前にはじめたとき,ぼくは経済学の大学院生で,自分の研究分野(とくにマクロ経済学)の欠陥や短所をあれこれと指摘するのに熱心だった.そのうち,言うべきことは言い尽くしたなと思うようになって,とりあげる話題を他のものに移していった.ただ,他の人たちが経済学の分野にしかけてるいろんな攻撃を観察して――さらにレフェリー役をやって――すごすのは,いまでも楽しんでる.そういう攻撃のなかにはしごくもっともなものもあるけれど,経済学の業界がその批判者たち(内部のも外部のも)に耳をかたむけて過去10年でどんどん改善してきたおかげで,批判者たちがそれについていけなくなってる場合もよ

            ノア・スミス「今年の経済学批判セレクション」(2021年10月25日)
          • 災害多発時代賢く生き抜くためのリスクマネジメント(後編)――どのように組織を統治し、リーダーシップを発揮すべきか/安田陽 - SYNODOS

            災害多発時代賢く生き抜くためのリスクマネジメント(後編)――どのように組織を統治し、リーダーシップを発揮すべきか 安田陽 風力発電・電力系統 社会 本稿の前編(https://synodos.jp/society/23433)では、リスクおよびリスクマネジメントについて、リスクの影響を受ける人(一般の方々)がどのように不確実性に付き合うかについて議論しましたが、後編ではリスクマネジメントに基づいて意思決定をする立場にある人々(行政府、地方自治体、産業界の経営層など)や、それを支持する人々(国家公務員、地方公務員、企業の管理職、専門家など)の行動がどうあるべきかついて議論します。 もしかしたら多くの人にとって意外に聞こえるかもしれませんが、リスクマネジメントはリーダーシップやイノベーションと密接に関連します。えっ?なんで? と不思議に思う方は是非、前編でも取り上げた日本産業規格JIS Q 3

              災害多発時代賢く生き抜くためのリスクマネジメント(後編)――どのように組織を統治し、リーダーシップを発揮すべきか/安田陽 - SYNODOS
            • 『リサーチ・クエスチョンの作り方と育て方』訳者(佐藤郁哉氏)解説抄録「目からウロコ」の研究論文を目指して - 白桃書房 presents 社会科学研究の持つ力

              [書籍紹介][目次][日本語版への序] つまらない問いとつまらない答え ──ルーチンワークとしての学術研究 答えはツマラない。なぜなら問いがツマラないからだ。 マルセル・デュシャンの有名な警句「答えは無い。なぜなら問いが無いからだ」をもじって言えば,このようになるでしょうか? マッツ・アルヴェッソンとヨルゲン・サンドバーグは,その画期的な解説書Constructing Research Questions: Doing Interesting Research――本訳書の原著――で,〈続々と大量に生み出されている紋切り型の論文のツマラなさは,多くの場合,その論文で設定されている問い(リサーチ・クエスチョン)自体のツマラなさによるものである〉と指摘します。その上で,より面白い,つまりもっと“interesting”な研究をおこなうための具体的な方法について,その基本原理だけでなく実際の適用例

                『リサーチ・クエスチョンの作り方と育て方』訳者(佐藤郁哉氏)解説抄録「目からウロコ」の研究論文を目指して - 白桃書房 presents 社会科学研究の持つ力
              • 中世哲学を学ぶ(生命科学の目で読む哲学書 第9回) | AASJホームページ

                図1 中世哲学のガイドブックとして読んでみた著作。 アリストテレスを読もうと、ネットでどんな本が手に入るか探していた時、岩波書店から刊行された、アリストテレス全集全17巻(当時で一冊数千円していた)が、全巻セットでなんと1万2千円足らずと知って、それまで重要な著作は購入していたにもかかわらず思わず全巻を注文した。ほとんど傷もついていないばかりか、折り込み冊子もすべて揃った全巻を受け取って中身を確かめているうち、「得した」と言う最初の喜びが、「アリストテレス全集など図書館も含めて買い揃えようとする人などいないのか?」という悲しみに変わった。 「哲学と宗教全史」などといった大層な題の本がベストセラーになるのに、そこで紹介されているはずの哲学書を読んでみようなどと考えるのは、少数派のまた少数派であることを「1万2千円のアリストテレス全集」から実感した。私自身は「生命科学の目で読む哲学書」を書くこ

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