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メヌエット ピアノの検索結果1 - 40 件 / 82件

  • 長谷川白紙のルーツをたどる | アーティストの音楽履歴書 第11回

    アーティストの音楽履歴書 第11回 [バックナンバー] 長谷川白紙のルーツをたどる 気鋭音楽家の土台を作ったエレクトロニカ、ジャズ、現代音楽との出会い 2019年12月24日 19:00 700 26 アーティストの音楽遍歴を紐解くこの企画。今回は、11月に発売された1stフルアルバム「エアにに」が好評を博している長谷川白紙のルーツに迫った。 取材・文 / 柴崎祐二 日常的に音楽に触れ、作曲もしていた幼少期実は中学に上がるまでの記憶がほとんどないんです。小学校の頃の記憶もごく一部を断片的にしか思い出せなくて……家族も特別音楽が好きだったというわけでもないんですが、4歳からピアノを習わされていたらしいので、日々音楽には触れていたんだと思います。だから、クラスでも「あいつは音楽ができる」みたいに思われていたらしく。当時のことを母親がたまに話してくれるんですが、どうやら小学生の頃から作曲らしきこ

      長谷川白紙のルーツをたどる | アーティストの音楽履歴書 第11回
    • Bluetooth機能付き電子ピアノがおすすめ!アプリで気軽に楽しく練習~聴音、譜読みトレーニングから名曲まで - 知らなかった!日記

      タブレット購入後、便利なアプリに気付く アプリを使って練習!~<Piano Partner 2> 聴音や譜読みの力が身に付く「フラッシュ・カード」機能 日々の練習が記録できる「ダイアリー」&「レコーダー」機能 内蔵曲の楽譜をタブレットに表示!「デジスコア・ライト」機能 伴奏データと一緒に演奏を楽める 譜めくりはペダルでもできる 電子ピアノのいろんな機能をタブレット上で設定、操作できる 鍵盤を演奏するだけでコードを認識、リアルタイムに自動伴奏を楽しめる「リズム機能」 アプリの解説動画・対象機種 対象機種以外でも楽しめるアプリ~<Piano Every Day> 70,000曲を超える楽譜の中から演奏データ付き楽譜を手に入れることができる 「1-Week Master」で選んだ曲をマスター 「Timeline」で記録チェック ピアニスト・マッチング タブレット購入後、便利なアプリに気付く 電子

        Bluetooth機能付き電子ピアノがおすすめ!アプリで気軽に楽しく練習~聴音、譜読みトレーニングから名曲まで - 知らなかった!日記
      • 子どもの新しいピアノの先生がピアニストですごかった!~学んだこと・思ったこと - 知らなかった!日記

        先生の経歴がすごかった 想像していた「ピアニスト」と違った 子どものモチベーションアップになった 子どもは自分の力不足を自覚する ミスタッチに寛容 ピアニストでも厳しくない! 座る位置はピアノのどの鍵盤の前? 「ド」「ミ」「ファ」どれ? 音階の幅が広く端から端まで使う時は? 椅子や補助ペダルの高さの指導も先生によって違う 音楽用語がわからなくてもOK 五度七の音?カレンツァ? ソルフィージュは音大受験をするなら 音楽の歴史を大まかに知っておこう 「メヌエット」って、どういう意味か知ってる? 「洗足オンラインスクール」は楽しく学べる! 強く弾くフォルテの弾き方の指導に力が入る 力任せに弾く癖がついている 首・肩・手首の力を抜く指導 グランドピアノで弾くと音が割れたり、弦が傷むことを実演 いろんな表現・実演 他の指導で印象に残っていること ペダルに頼りすぎない いきなり弾きはじめない お母さん

          子どもの新しいピアノの先生がピアニストですごかった!~学んだこと・思ったこと - 知らなかった!日記
        • 近況 2021 - pockestrap

          おはようございます。ぽっけです。2021年12月21日目の、朝…じゃないな、夜です。 この記事はRubyist近況Advent Calendar 2021 21日目の記事です。 20日目は id:Sixeight さんの近況でした。Ruby Prizeのお祝いありがとうございます! 私はキーボードはずっとHHKB Pro 2 Type-Sをつかっています。 この記事では、ここ1年ぐらいの自分の話を適当に書こうと思います。 退職 本日が株式会社ビットジャーニーへの最終出社でした。近況っぽい話ですね。2019年の2月に入社したので、3年弱在籍していたことになります。 1.7ヶ月ほど無職を満喫します。旅行に行きたいけど、コロナが厳しそうで悲しい……。 次の会社ではRailsアプリケーションエンジニアとしても働きますが、業務としてRBSの開発も行う予定です。1 Ruby Ruby関連では、コミッタ

            近況 2021 - pockestrap
          • 【2020年・メタル周辺ベストアルバム】後編 日本のメタルシーンと「音楽批評」 - Closed Eye Visuals

            【2020年・メタル周辺ベストアルバム】後編 日本のメタルシーンと「音楽批評」 closedeyevisuals.hatenablog.com closedeyevisuals.hatenablog.com 【一覧】 Boris with Merzbow DIMLIM 妖精帝國 Damian Hamada`s Creatures 五人一首 Arise in Stability KRUELTY 明日の叙景 君島大空 【日本】 Boris with Merzbow:2R0I2P0(2020.12.11) 日本の音楽を考えるにあたって避けて通れない問題のひとつに「洋楽至上主義」というものがある。ポップミュージック周辺の音楽はどのジャンルも基本的には外来文化であり、国外で形成された様式や価値観を下敷きにするところから始まった(その上で自在に改変してきた)経緯があるため、意識的に語ろうとするのであれ

              【2020年・メタル周辺ベストアルバム】後編 日本のメタルシーンと「音楽批評」 - Closed Eye Visuals
            • ピアノを始めた

              上司「お前、責任あるポジションを早く経験したいとかって言ってたな。」 自分「はい!」 上司「よし!わかった!」 こんなやり取りの結果、同期で最も高いポジションに就任。社員2人(2人とも派遣)の地方営業所の責任者となり人口約15000人の町で一人暮らしをしているアラサー男。 メンバーは派遣で採用している地元の女性社員2人、営業所内に登記がある下請け会社の親方社長、その息子さんの4人。全員俺より一回りか二回り歳上だ。責任を取る場面などなく、暇つぶしや喫茶店代わりに来店する地元建設会社や工務店の社長さん、農家さんと世間話をして、ついでに機械の修理や購入の見積もりを出す。9時出勤で5時には確実に退勤。人との交流は親方とその息子さん、農家さんや建設会社社長、工務店社長などと飲みに行くか、或いはたまの土日に同じメンバーでゴルフか麻雀に行くかだ。 役職手当もあり同期より貰っているが、ゴルフは相手持ち、飲

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              • ここに始まる〝不滅の9曲〟。ベートーヴェン『交響曲 第1番 ハ長調 作品21』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                ベートーヴェン(1801年の肖像) 第1シンフォニーの評判は? 1800年4月2日にウィーンのブルク劇場で開催された、ベートーヴェン初のアカデミー(作曲家主催のコンサート)。 メインは、プログラム最後、大トリに持ってこられた記念すべき第1シンフォニー。 ベートーヴェンはすでに29歳になっていて、たくさんの名曲を作曲していましたが、シンフォニーについては長年構想を温め、推敲を重ねて、ようやく満を持して発表にこぎつけました。 モーツァルトが〝最後〟のシンフォニーを書いたのが32歳ですから、ベートーヴェンがいかにシンフォニーの作曲に慎重だったか、気合を入れたかが分かります。 〝不滅の9曲〟の一番目ですから、今から思えば別に不思議はないかもしれませんが、もともとオペラやコンサートのはじまりの曲、いわば前座に過ぎない〝軽い曲〟だったシンフォニーを、ベートーヴェンは初めから、自らの芸術の中核媒体として

                  ここに始まる〝不滅の9曲〟。ベートーヴェン『交響曲 第1番 ハ長調 作品21』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                • ピアノマスコットDEUXを購入してみました(・ω・) - どれみふぁみこん(・ω・)「ぽんきちの秘密基地」

                  ガチャガチャに面白そうな物が入っていました。 「ピアノマスコットDEUX」 という物みたいです。 (ガチャ1回400円) ピアノを起用したマスコットみたいですね(・ω・) [ピアノマスコットDEUX] ・素材表記:音声ギミック、ABS ・対象年齢7才以上 発売元:株式会社トイズスピリッツ MADE IN CHINA ピアノを起用したマスコットとなっていますね。 種類は、「グランドピアノ(ホワイト)」「電子ピアノ(ブラック)」「電子ピアノ(ライトブラウン)」「アップライトピアノ(ベージュ)」「アップライトピアノ(ブラウン)」の5種類あるようです。 この品物はマスコットといっても、鍵盤の蓋を開けて鍵盤の中央を指で押すと音楽が流れるというオルゴールのような物となっています。 曲はピアノによって違いがあります。 ・グランドピアノ(ホワイト):「アラベスク」ドビュッシー作 ・電子ピアノ(ブラック):

                    ピアノマスコットDEUXを購入してみました(・ω・) - どれみふぁみこん(・ω・)「ぽんきちの秘密基地」
                  • Nightfall@Alice Sara Ott | MusicArena

                    昨年のDGのリリースからASOことアリス=沙良・オットのナイトフォールと題したテーマアルバム。 https://tower.jp/item/4753439/ Debussy: 1. Rêverie L 68: Andantino sognando Suite Bergamasque L 75: 2.  1. Prélude. Moderato 3.  2. Menuet. Andantino 4.  3. Clair de lune. Andante tres expressif 5.  4. Passepied. Allegretto ma non troppo Satie: 6. Gnossienne No.1: Lent 7. Gymnopédie No.1: Lent et douloureux 8. Gnossienne No.3: Lent Ravel: Gaspard de

                      Nightfall@Alice Sara Ott | MusicArena
                    • 安倍元首相の国葬で流されたBGM・ベートーベン『田園』に隠された岸田首相への “忖度”(SmartFLASH) - Yahoo!ニュース

                      9月27日午後2時から始まった安倍晋三元首相の国葬。冒頭に流された生前をしのぶ映像は、安倍元首相が自らピアノ演奏する『花は咲く』から始まった。その後、御拝礼で陸上自衛隊中央音楽隊が演奏した『悠遠なる皇御国(すめらみくに)』も荘厳だと話題を呼んでいる。 【写真あり】国葬に出席した岸田首相と昭恵さん 一方、会場となる日本武道館で、式が始まるまで流されていたBGMは以下のとおりだ。 ●ドビュッシー『月の光』ベルガマスク組曲第3曲 ●ベートーベン ピアノソナタ第8番『悲愴』第2楽章 ●ドヴォルザーク 交響曲第9番『新世界より』第2楽章『家路』 ●シューマン『トロイメライ』 ●ショパン『別れの曲』 ●ジュール・マスネ『タイースの瞑想曲』 ●ジョルジュ・ビゼー『アルルの女 第2組曲 メヌエット』 ●モーリス・ラヴェル『亡き王女のためのパヴァーヌ』 ●マスカーニ 歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』 ●

                        安倍元首相の国葬で流されたBGM・ベートーベン『田園』に隠された岸田首相への “忖度”(SmartFLASH) - Yahoo!ニュース
                      • 数々の伝説に彩られた、ムーンライトソナタ。ベートーヴェン『ピアノソナタ 第14番(幻想曲風ソナタ)嬰ハ短調 作品27-2《月光》』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                        テーマは何か? ベートーヴェンの2曲セット『2つの幻想曲風ソナタ 作品27』の2曲目が、有名な〝月光ソナタ〟〝ムーンライトソナタ〟です。 ピアノソナタといえばまずこの曲の名が思い浮かぶ、ソナタの王者です。 まさに降り注ぐ月の光のように幽玄な第1楽章。 短いけれど憧れで胸がいっぱいになる第2楽章。 地獄から湧き上がるかのような激しい情念に圧倒される第3楽章。 この曲の与えるインパクトの強烈さから、ベートーヴェンがなぜこの曲を書いたのか、彼はこの曲にどんな思いを込めたのか、作曲当時から作曲者の死後に至るまで、様々な説、解釈が唱えられてきました。 いわく、叶わない恋へのやるせない思いをぶつけた。 いわく、盲目の少女に月光の美しさを伝えるために捧げた。 いずれもロマンティックなエピソードで、この曲を聴く人は、これらの〝伝説〟に思いを馳せることになります。 そうすると、この謎めいた曲の解釈に答えを与

                          数々の伝説に彩られた、ムーンライトソナタ。ベートーヴェン『ピアノソナタ 第14番(幻想曲風ソナタ)嬰ハ短調 作品27-2《月光》』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                        • 今、ベートーヴェンを聴く意味とは。交響曲 第5番〝運命〟より第2~4楽章 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                          第1楽章冒頭の自筆譜 自由・平等・博愛を追求した作曲家 ベートーヴェンの、あまりにも有名な交響曲 第5番 ハ短調〝運命〟。今回は、第2楽章から最後まで聴きます。 ベートーヴェンの音楽は、ハイドン、モーツァルトの影響を大きく受け、その基盤の上に成り立っていますが、音楽の個性はかなり違っています。 一番の違いは、彼自身の感情や思いというものが、かなり強く反映されているということです。 また、そこには社会性、特に、貴族社会から市民社会へという世界史の転換期にあった時代精神も大きく盛り込まれています。 先輩であるモーツァルトは、時代の転換に直面した最初の作曲家で、身分差別に反発し、宮廷を飛び出して自由な音楽家としての生活を志向しました。 そして、広がる啓蒙思想や自由、平等、博愛という理念を、『フィガロの結婚』や『魔笛』といった作品に盛り込みましたが、フランス革命の進展を見ることなく、世を去りました

                            今、ベートーヴェンを聴く意味とは。交響曲 第5番〝運命〟より第2~4楽章 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                          • 宵の明星が優しく窓辺を打つ音。『ピアノソナタ 第18番 変ホ長調 作品31-3《狩》』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                            ベートーヴェンの挑戦は続く ベートーヴェンの『3つのピアノソナタ 作品31』、今回は最後となる3曲目、第18番 変ホ長調を聴きます。 3曲セットのうち、この曲だけ4楽章となっています。 以前聴いた『3つのピアノソナタ 作品10』も、最後の第7番だけ4楽章になっていますが、このことにどこまで意味があるのかは分かりません。 このソナタもかなり変わっているのですが、〝新しい道〟を突き進むベートーヴェンにとって、〝普通の作品〟というのは、もはや無いのが普通、ということでしょう。 4楽章もあるのに、ゆっくりとした緩徐楽章がありません。 そんなのは後年のシンフォニー 第8番まで見られないです。 第2楽章は「スケルツォ」と題され、第3楽章が「メヌエット」になっています。 ベートーヴェンは、ハイドンやモーツァルトが作っていたメヌエットをどんどんスケルツォに置き換えていったのですが、それが並んでいる、という

                              宵の明星が優しく窓辺を打つ音。『ピアノソナタ 第18番 変ホ長調 作品31-3《狩》』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                            • 〝新しい道〟の第1歩。ベートーヴェン『ピアノソナタ 第16番 ト長調 作品31-1』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                              ベートーヴェンの〝新しい道〟とは 前回の〝田園〟に続き、この時期のベートーヴェンは、間髪を入れずピアノソナタを次々に作曲、出版していきます。 次の作品は、久々のオーソドックスな3曲セットとなった作品31。 第16番 ト長調、第17番 ニ短調《テンペスト》、第18番 変ホ長調の3曲です。 しかし、セット販売されたのは作曲から2年後で、はじめは最初の2曲がセット、第18番は《悲愴》とカップリングされて出版されました。 ただ、当時マネージャー役をしていた弟カールが、ライプツィヒの出版社ブライトコップフ&ヘルテル社あてに〝3つのソナタ〟として売り込んだ1802年4月22日付の手紙が残っているので、ベートーヴェンがセットを意識して作曲した可能性は高いです。 また、この3曲は力作にも関わらず、誰にも献呈されていないのが謎とされています。 第15番までは〝実験的ソナタ期〟で、ソナタの形をあえてぶち壊して

                                〝新しい道〟の第1歩。ベートーヴェン『ピアノソナタ 第16番 ト長調 作品31-1』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                              • 安倍元首相の国葬で流されたBGM・ベートーベン『田園』に隠された岸田首相への “忖度” - Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]

                                安倍元首相の国葬で流されたBGM・ベートーベン『田園』に隠された岸田首相への “忖度” 社会・政治 投稿日:2022.09.27 17:02FLASH編集部 9月27日午後2時から始まった安倍晋三元首相の国葬。冒頭に流された生前をしのぶ映像は、安倍元首相が自らピアノ演奏する『花は咲く』から始まった。その後、御拝礼で陸上自衛隊中央音楽隊が演奏した『悠遠なる皇御国(すめらみくに)』も荘厳だと話題を呼んでいる。 一方、会場となる日本武道館で、式が始まるまで流されていたBGMは以下のとおりだ。 【関連記事:小泉進次郎に「安倍首相以下」台風被災地で罵倒の声】 ●ドビュッシー『月の光』ベルガマスク組曲第3曲 ●ベートーベン ピアノソナタ第8番『悲愴』第2楽章 ●ドヴォルザーク 交響曲第9番『新世界より』第2楽章『家路』 ●シューマン『トロイメライ』 ●ショパン『別れの曲』 ●ジュール・マスネ『タイース

                                  安倍元首相の国葬で流されたBGM・ベートーベン『田園』に隠された岸田首相への “忖度” - Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]
                                • 天才少年が作った前衛作品と、最大の師ネーフェ。ベートーヴェン『選帝侯ソナタ』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                  クリスティアン・ゴットロープ・ネーフェ(1748-1798) 学校の勉強はできなくても ベートーヴェン少年は、学校の勉強は苦手だったようです。 公立の小学校に入学したものの、当時の同級生からは、怠け者だったという証言があります。 大人になってからも、ベートーヴェンは計算が苦手だったとか、文章にも誤りが多いとか言われ、幼い頃サボっていたからだ、といわれていますが、学校の成績は将来の成功とは必ずしも因果関係はありません。 中学・高校にあたるギムナジウムには進学しませんでしたが、大人になってからのベートーヴェンは読書家で、インド哲学にまで興味を示していますから、知的好奇心旺盛で高い教養を身につけています。 要するにベートーヴェンは、嫌いなことは一切やらず、好きなことには没頭するタイプだったのです。 没頭したのはオルガン、クラヴィーアといった鍵盤楽器の演奏で、教会や修道院に行っては修道士に教えを乞

                                    天才少年が作った前衛作品と、最大の師ネーフェ。ベートーヴェン『選帝侯ソナタ』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                  • 【カワイピアノ・体験談(5年目)】サウンドツリーのレベルってどうなの? | 気まぐれ主婦の日常~シンプルが好き

                                    こんにちは、♢はなはな♢です。 子どもの習い事で人気のピアノ 個人の教室と大手の教室で、それぞれ使う教材が違ったりしますよね。 カワイピアノ教室では、【サウンドツリー】という独自の教本を使用しているので、今どのレベルなの? うちの子は、順調に進んでいるの?遅れているの? なんて悩みがつきものです。 教材自体は、ピアノ初心者の母親である私自身、とても使いやすくて 分かりやすい!と思います。だから、小さいお子さんでも比較的楽しく 練習できるかなぁ~と思っていて、お気に入りの教材です。 母親の私も娘と一緒に、サウンドツリーでピアノの練習を継続しています。5年目に入り、やっと力が付いていた!!と実感できました。 この記事では、今まで使ってきた サウンドツリー1A~3Bについての内容や、コンクールの結果などもまとめています。 5年目に入り、ふと気づいてみたら 音符を読んだりリズムをくみ取ることが 大

                                      【カワイピアノ・体験談(5年目)】サウンドツリーのレベルってどうなの? | 気まぐれ主婦の日常~シンプルが好き
                                    • 伯爵令嬢との楽しいひととき。ベートーヴェン『マンドリンとクラヴィーアのための4つの小品』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                      ティエポロ『マンドリンを持つ女』 ベートーヴェン唯一のマンドリン作品 リヒノフスキー侯爵に連れられて、ボヘミアの都プラハを訪れた25歳のベートーヴェン。 モーツァルトを愛したこの街で、ベートーヴェンも人気者になったようです。 ボヘミア貴族である侯爵の紹介で、前回のドゥシェク夫人をはじめ、人脈も広がりました。 その中で、ひとりの貴族令嬢とお近づきになります。 当時19歳の、クラリ=アルドリンゲン伯爵令嬢ヨゼフィーネ(1777-1828)です。 この令嬢はマンドリンを上手に演奏しましたが、歌もうまかったといわれています。 前回取り上げたアリア『おお、不実な人よ!』も、ドゥシェク夫人のために作曲しましたが、ベートーヴェンは筆写譜の校閲をした際に、フランス語で『シェーナとアリア、プラハにて、1796年』と書き、イタリア語で『レチタティーヴォとアリア、作曲ベートーヴェン、クラリ伯爵夫人に捧げる』と記

                                        伯爵令嬢との楽しいひととき。ベートーヴェン『マンドリンとクラヴィーアのための4つの小品』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                      • 人類の恩人がしてくれたこと。ベートーヴェン:バレエ音楽『プロメテウスの創造物』前編 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                        ヤン・コシエール『火を運ぶプロメテウス』(1637年) ベートーヴェン唯一のバレエ音楽 1801年3月28日、ウィーンの宮廷劇場(ブルク劇場)でバレエが上演されました。 ベートーヴェン唯一のバレエ音楽、『プロメテウスの創造物』です。 若い頃、ボン時代にワルトシュタイン伯爵の依頼で『騎士バレエ WoO1』を書いたことはありましたが、これは宮廷貴族たちの出し物のための、余興的なものでしたので、本格的なバレエはこれだけ、ということになります。 同じブルク劇場で第1シンフォニーを発表してから1年。 31歳のベートーヴェンが書いた2番目の大規模なオーケストラ作品となります。 序曲、導入曲と16の情景曲で構成されていますが、今演奏される機会があるのはほとんど序曲だけです。 しかし、本体の音楽も迫力があって実に素晴らしく、しかも、のちのシンフォニーの傑作につながっていく内容です。 台本が失われてしまって

                                          人類の恩人がしてくれたこと。ベートーヴェン:バレエ音楽『プロメテウスの創造物』前編 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                        • 完全に手詰まりです - ここがこの世の地獄なり

                                          先日、クラシックの演奏動画をYouTubeに投稿したんです。 もう、投稿してからだいぶ経つんですが、次の曲が全く決まってません。 4人で演奏するのはしんどいんで、次は2人がいいな~ そしてできれば、短いのがいいな~ なんて考えてると「これだ!」というのが、なかなか見つかりません。 実はこの曲選びは結構難しくて、選択を誤るとメチャメチャ大変なことになります。 以前、苦労して苦労して、結局完成までに半年近くかかりました。 普通に考えて、一番楽なのは弦楽四重奏をそのまま演奏するのがいいんですけど~ 弦楽四重奏と言われて、まっさきに思いつくのは、「G線上のアリア」と前回の「春」だったんですね。 この二つは、もうやっちゃったんで~ その次に思いつくのは「ハッペルヘルのカノン」「バッハのメヌエット」とかかな~ この辺になると、「あんまりおもしろくない・・・」てなっちゃいそう。 で、他のクラッシクの曲を

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                                          • パンダ式ピアノ通信講座:「ぬめっと、弾く。」 - パンダ組の日常

                                            最近、長女@小学二年生と次女@幼稚園年長がそろってピアノを習い始めた 周りで習ってるお友達が多いのか、自分達からやりたいと言い出した やりたいと言った限り簡単にはやめさせない どんなにイヤになっても一年は続けるという約束で、二人そろって近くのピアノ教室に通い始めた まだ音符を読んだりドレミファソラシドをギコちなく指でなぞったり、そんな程度だ それでも楽しそうにやってるから、ピアノを始めたのは悪くなかったと思ってる 今のところはだけど 幼稚園児の次女はさておき、小学二年生の長女の周りには小さい頃からピアノを習っている子供らがたくさんいるわけで、中にはすでにかなりの腕前で才能の片鱗を見せる子もいるらしい 長女と同級生のルミちゃんがそういう子 運動神経も抜群で、一輪車とか連続逆上がりとか側転とか、色んな技を持ってるらしい だからなのかなんなのか、やっぱりピアノも上手 実はルミちゃん、ピアノ教室も

                                              パンダ式ピアノ通信講座:「ぬめっと、弾く。」 - パンダ組の日常
                                            • ある英雄の死を悼んで。ベートーヴェン『ピアノソナタ 第12番 変イ長調 作品26《葬送行進曲付き》』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                              アキレス腱を射られて死ぬ英雄アキレス(アキレウス) 〝卒業〟後も先輩を意識? 前回の変ロ長調のピアノソナタ 第11番で、初期創作の総決算を行ったベートーヴェン。 これ以降は〝実験期〟と言われる時期で、これまでの枠組みにとらわれず、新しい道を探っていきます。 ここからは1曲、1曲が独創的で、ベートーヴェンならではの強烈な個性が香り立つ世界が繰り広げられていきます。 と言いながら、次のピアノソナタ 第12番は、またモーツァルトを意識した作品なのです。 ベートーヴェンが元ネタにしたのは、有名な「トルコ行進曲」のついた、ピアノソナタ 第11番 イ長調 K.331。 ソナタなのに、ソナタ楽章がひとつもない、モーツァルトの中でも異色の作品です。 ベートーヴェンは、この矛盾したコンセプトを自分の作品でもやってみよう、と思いついたのです。 つまり、モーツァルトの〝実験〟を自分なりに、という発想なのです。

                                                ある英雄の死を悼んで。ベートーヴェン『ピアノソナタ 第12番 変イ長調 作品26《葬送行進曲付き》』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                              • 弟が勝手に分割して売り飛ばした?ベートーヴェン『2つのやさしいピアノ・ソナタ 作品49(第19番&第20番)』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                プライベートな教材用ソナタ 引き続き〝18世紀のベートーヴェン〟を聴いていきます。 まだ、運命の耳の病に気づくか気づかないか、という頃です。 ベートーヴェンはピアニスト兼作曲家としてメキメキと腕を上げ、名声もうなぎ登りでしたが、定職はないので、貴族や富豪の子女へのピアノレッスンが大きな収入の柱でした。 そんな頃、1795年から1797年あたりに作られたと考えられる、初心者向けのピアノソナタがあります。 ピアノソナタ 第19番 ト短調と、第20番 ト長調 作品49です。 このふたつのソナタは「ソナチネアルバム 第1巻」に収められていて、モーツァルトの第16番(旧第15番)ハ長調と並んで、ピアノを習っている人にはお馴染みの曲です。 www.classic-suganne.com 素朴な疑問だらけの曲 でもこの2曲には、いくつか、あれ?と思う疑問があります。 まず、作曲時期が、ピアノソナタでいえ

                                                  弟が勝手に分割して売り飛ばした?ベートーヴェン『2つのやさしいピアノ・ソナタ 作品49(第19番&第20番)』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                • 若きロシア皇帝に捧げた〝アレクサンダー・ソナタ〟。ベートーヴェン『3つのヴァイオリン・ソナタ 作品30(第6番~第8番)』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                  ロシア皇帝アレクサンドル1世 ナポレオンをやっつけたロシア皇帝 ベートーヴェンは、『春』を完成したあと、さっそく新しいヴァイオリン・ソナタの作曲に取り掛かります。 1801年から翌1802年にかけてのことです。 1802年10月には、あの『ハイリゲンシュタットの遺書』が書かれていますから、耳の病に悩み抜き、苦しんでいる最中に作曲されたことになります。 この頃から、ベートーヴェンの作品に、さらに繊細さと力強さが増しているように感じます。 深く悩み傷ついた心。 芸術への使命感からその克服。 人間の弱さと強さ、その両方を表現しているベートーヴェンの音楽が、さらに深くなってきている思いがします。 1802年春に完成したヴァイオリンは3曲セットで、1年後の1803年5月に『ピアノフォルテのための、ヴァイオリンを伴う3つのソナタ 作品30』として出版されました。 まだタイトルとしてはピアノが主、ヴァイ

                                                    若きロシア皇帝に捧げた〝アレクサンダー・ソナタ〟。ベートーヴェン『3つのヴァイオリン・ソナタ 作品30(第6番~第8番)』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                  • ユーモア?クレイジー?やんちゃすぎるシンフォニー。ハイドン『交響曲 第46番 ロ長調』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                    作曲する若きハイドン 宮廷楽長のお仕事 ハイドンは、エステルハージ侯爵家の宮廷楽団副楽長に就任した翌年、1762年に代替わりした新しい君主、エステルハージ・ニコラウス・ヨーゼフ侯爵(1714-1790)の元で、本格的な活動を仕切り直して始めました。 ハイドンの仕事は大きく分けて3つです。 1つめは、指揮者として楽団の演奏をリードすること。 2つめは、楽団で演奏する音楽を作曲すること。 3つめは、管理職として、楽団員の人事労務、楽譜や楽器などの備品を管理すること。 現代の音楽家はもちろんのこと、当時でもここまでの仕事と責任を任されている人はいませんでした。 今、私たちがハイドンの仕事の恩恵にあずかっているのは、2つめの作曲の成果ですが、彼の業務の中では三分の一に過ぎなかったわけです。 演奏中のハイドンは恍惚として忘我の状態にあり、その顔は微笑に輝き、きわめて表情豊かだったということです。*1

                                                      ユーモア?クレイジー?やんちゃすぎるシンフォニー。ハイドン『交響曲 第46番 ロ長調』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                    • 習い事の子供目線の感想を思い出してみた【エレクトーン・水泳・英会話・毛筆・硬筆】 - 世界はこんな色をしてたのか。

                                                      ごきげんよう。 桜餅こと、桜田餅子です。 幼少の頃の記憶が、かなり残ってる方だと思います。 (結婚して気付いた。夫は子供の頃のことを何も覚えていなくて驚く。) そんで。 今になって思うと、私、習い事めっちゃやらされてたなぁと思いまして。 習い事に向かう気持ちや、考えていたこと等せっかく覚えているなら残しておこうと思いまして、今日はそんな記事です。 1.エレクトーン 時期・頻度・最終到達度 きっかけ 感想 役に立ったか ・楽譜がある程度読めるようになった ・絶対音感らしきものがついた ・音楽を楽しむ態度が身に着いた ・緊張への対処法が身に着いた ・マルチタスクが身に着いた・・・? 2.水泳 時期・頻度・最終到達度 きっかけ 感想 役に立ったか ・プールの授業が嫌いじゃなくなった ・ガッツがついた ・喘息が改善した ・空間認識能力? 3.英会話 時期・頻度・最終到達度 きっかけ 感想 役に立っ

                                                        習い事の子供目線の感想を思い出してみた【エレクトーン・水泳・英会話・毛筆・硬筆】 - 世界はこんな色をしてたのか。
                                                      • 人気が出るほど作者は不愉快?ベートーヴェン『七重奏曲 変ホ長調 作品20』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                        ベートーヴェン初のアカデミーのプログラム 初!自分主催のコンサート ウィーンでデビューし、日に日に名声を獲得していた20代のベートーヴェンですが、活躍の舞台は貴族のサロンが中心でした。 時々、王侯の御前演奏やコンサートへの客演はありましたが、公衆の前に出る機会はまだ限られていたのです。 しかしついに、自らが主役のコンサートを開ける日がやってきました。 作曲家、演奏家が主催し、その収益を自分のものにできるコンサートは〝アカデミー〟と称されていましたが、宮廷劇場であるブルク劇場で開催できる運びとなったのです。 尽力したのは、一番のパトロンであるリヒノフスキー侯爵。 ウィーンデビューの当初から、自分の邸宅に住まわせ、お抱えのオーケストラを自由に使わせ、主催のサロンコンサートに出演させ、貴族たちに紹介し、プラハ・ベルリン旅行にも連れ出してくれた、若きベートーヴェンのマネージャー兼プロデューサーでし

                                                          人気が出るほど作者は不愉快?ベートーヴェン『七重奏曲 変ホ長調 作品20』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                        • Apple Musicの「ロスレス」「ハイレゾ」「空間オーディオ」体験談。ベートーヴェン:ピアノソナタ 第22番 へ長調 作品54 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                          Apple Music で広がった世界 今回はベートーヴェンのピアノソナタ 第22番を取り上げますが、いい曲ではあるものの、エピソードが乏しいので、別な話題も書きたいと思います。 それは、Apple Music の最新事情です。 このブログはそもそも、Apple Music のサービスに感動して書き始めました。 サブスク(定額で聴き放題のストリーミングサービス)に出会うまで、何十年もずっとレコードやCDを買い続けてきましたが、ポピュラー音楽と違って、クラシックは同じ曲でも何通りもの録音がありますから、聴きたいCDを全部買っていてはお金がいくらあっても足りません。 また、部屋のかなりの部分をCDが占拠し、しかも常に整理しておかないと聴きたい曲を探すのも一苦労です。 さらに、試聴サービスもあるものの、自分の好きな演奏かどうかは、しっかり聴いてみないと分かりません。 好きな演奏家の新譜なら間違い

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                                                          • 新上司とのしがらみを超えて。ハイドン『交響曲 第43番 変ホ長調《マーキュリー》』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                            エステルハージ侯爵ニコラウス1世 新しいご主人さまも名君 ハイドンがエステルハージ侯爵家の宮廷楽団副楽長として雇用され、さっそくに〝チームハイドン〟ともいうべき新オーケストラを編成し、宮廷の音楽活動の総監督として八面六臂の活躍を始めて1年足らず。 彼を抜擢したエステルハージ・パウル・アントン侯爵(1711-1762)が急逝してしまいます。 もっと長生きしてハイドンの音楽を堪能してもらいたかったのに、惜しいことです。 代わりに、弟のエステルハージ・ニコラウス・ヨーゼフ侯爵(1714-1790)が跡を継ぎましたが、これが、前代を上回る英主でした。 ニコラウス1世とも呼ばれます。 〝島津にバカ殿なし〟といいますが、エステルハージ家も代々名君揃いなのです。 ニコラウス1世は次男として生まれましたので、最初から跡継ぎとされていたわけではありませんでした。 そのため、オランダのライデン大学やウィーン大

                                                              新上司とのしがらみを超えて。ハイドン『交響曲 第43番 変ホ長調《マーキュリー》』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                            • 〝愛する女〟と呼ばれたソナタ。ベートーヴェン『ピアノソナタ 第4番 変ホ長調 作品7』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                              〝男爵砲〟に怒ったベートーヴェン! 1798年、27歳のベートーヴェンが、友人のある男爵に書いた手紙があります。 わが親愛なるスキャンダル収集人男爵様 昨日は、ズメルカル・ドマノヴェッツ流おしゃべりのおかげで、すっかり憂鬱にさせられてしまった(悪魔にさらわれろ)。あなたのお説教を聞くなんてお断りだ。力、これこそが卓越した者にとってはモラル原則なんだ。私にとってもそうだ。だから、もしあなたが今日もまた同じことをくり返すなら、私のやり方が適切で称賛さるべきものだとあなたが認めるまで、とことんあなたを悩ませてやるつもりだ。*1 手紙の宛先のズメルカル・ドマノヴェッツ男爵は、ウィーンに来て以来の、ベートーヴェンの支持者のひとりです。 ベートーヴェンより10歳ほど年上でしたが、その交友は気の置けないもので、しょっちゅうふたりで食事をしたり、ふざけ合ったりする仲でした。 どうも今回は、男爵が、ベートー

                                                                〝愛する女〟と呼ばれたソナタ。ベートーヴェン『ピアノソナタ 第4番 変ホ長調 作品7』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                              • 微笑ましい夫婦ゲンカの曲?ベートーヴェン『2つのピアノソナタ 作品14 《第9番 & 第10番》』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                                アウトドアとインドアの使い分け? ベートーヴェンのヴァイオリンソナタを聴いてきましたが、再びピアノソナタに戻りましょう。 第8番 ハ短調『悲愴』のインパクトは強烈でしたが、この第9番と第10番は、また優しい調子になります。 ただ、第7番から第10番までは、ほぼ同時並行の時期に作られたと考えられますので、順番に発展していった、というより、色々なタイプの曲を実験的に作っていた、ということかと思います。 『悲愴』や続く第11番は〝大ソナタ〟と題されて、その名の通り、コンサートホールで満場の聴衆を圧倒するような迫力があります。 でも、間に挟まれたこの「作品14」の2曲セットは、愛らしく、こじんまりとしていて、サロン的、室内的です。 かといって内容が薄い、というわけではないですし、むしろ、より緻密な彫琢が施されているのです。 この頃のソナタは、アウトドア用とインドア用に書き分けていたかのように感じま

                                                                  微笑ましい夫婦ゲンカの曲?ベートーヴェン『2つのピアノソナタ 作品14 《第9番 & 第10番》』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                                • 値引き販売された1作目。ベートーヴェン『ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品19』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                                  新発見のロンドを所収したブライトコップフ&ヘルテル社のベートーヴェン全集(1863年刊行) 師匠が変わるたびに書き直された? ベートーヴェンの最初のピアノ・コンチェルトは、前回取り上げた第1番 ハ長調ではなくて、第2番 変ロ長調でした。 今回はこのコンチェルトの数奇な誕生物語を綴ります。 長い間通説とされてきたのは、この曲はベートーヴェンがウィーンに来た1793年頃から書きはじめられ、1795年に完成して、その年3月29日のブルク劇場でのデビューコンサートで初演を飾った、ということでした。 しかし、近年の研究では、そのコンサートで演奏されたのは、第1番 ハ長調だということになったのは前回取り上げた通りです。 さらにベートーヴェンのスケッチ帳の詳細な研究が行われた結果、第2番はもっとはるか以前のボン時代、16歳前後の1786年頃から書きはじめられ、2つの『皇帝カンタータ』を作曲した1790年

                                                                    値引き販売された1作目。ベートーヴェン『ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品19』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                                  • メヌエット【ト長調・ト短調】弾いてみた - ここがこの世の地獄なり

                                                                    メヌエット弾いてみました。 私なんかは世代的に、この曲は「バッハのメヌエット」と言ってしまいそうになるんですが、実は近年、この曲はバッハの作品じゃないということが分かったんです。 現在ではペツォールトという方の作品とされています。 正直、「誰?」って感じですよね。 私もよく分からないです。 なんでもバッハと同世代らしいです。 詳しく知りたい方はググッて下さい。 メヌエット(ト長調→ト短調)弾いてみた この曲は、ト長調の曲とト短調の曲と対になってるんです。 なので、一気に弾いてみたかったんですよね。 ついでに、メインパートが入れ替わるという編集泣かせなこともやってみました。 ト長調の方は有名ですよね。 なんかピアノを始めた子供が、よく練習してるイメージです。 でも個人的には、ト短調の方も好きなんです。 ただ、このト短調の曲はなんというか、ト長調ありきなんですよね~ 今聞いてみると、なんかジブ

                                                                      メヌエット【ト長調・ト短調】弾いてみた - ここがこの世の地獄なり
                                                                    • フルートに彩られた、魅惑のポロネーズ。バッハ『管弦楽組曲(序曲) 第2番 ロ短調 BWV1067』~ドイツ人の作ったフランス風序曲⑨ - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                                      ジュリアス・ヘンリクス・クインクハルト『ヴァイオリニストとフルート奏者の演奏』 おしゃれなフルートに彩られた人気曲 バッハの管弦楽組曲(組曲)、今回は第2番ロ短調です。 モーツァルトのト短調、ベートーヴェンのハ短調と並んで、バッハに宿命的な調、ロ短調ということもあり、バッハの序曲の中では一番ポピュラーで、人気があります。 ロ短調は、調性の中でも最も暗い、ということで、明るい曲の好まれた古典派の作曲家たちは敬遠しがちでしたが、バッハの手ににかかると、この曲のように、軽快さの中に底知れぬ深みを感じさせる、絶妙な音楽となるのです。 この序曲は、バッハの曲の中でも、当時流行したロココ趣味に彩られ、ギャラントな魅力にあふれています。 なんといっても最大の特徴は、独奏楽器をもつ、まるでコンチェルトのようなスタイルであること。 これは異色といっていいでしょう。 ソロ楽器はフルート(フラウト・トラヴェルソ

                                                                        フルートに彩られた、魅惑のポロネーズ。バッハ『管弦楽組曲(序曲) 第2番 ロ短調 BWV1067』~ドイツ人の作ったフランス風序曲⑨ - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                                      • 大国のエゴのはじまり、ポーランド分割。マリア・テレジアとヨーゼフ2世母子の葛藤物語10。ハイドン『交響曲 第59番 イ長調《火事》』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                                        ポーランド分割の風刺画。左からエカチェリーナ2世、ポーランド王スタニスワフ2世アウグスト、ヨーゼフ2世、フリードリヒ2世 首脳会談での密議とは 母帝マリア・テレジアを若き日から苦しめ続けた、プロイセン王フリードリヒ2世(大王)。 ところが息子のヨーゼフ2世は、あろうことか、大王に憧れ、心酔してしまいました。 そして、1769年には、母が止めるのも聴かず、大王の招待に応じて、元々オーストリア領で、大王に奪われたシュレージェンのナイセに会いに行ってしまいました。 その1年後には、ヨーゼフ2世は招待の答礼として、大王をオーストリア領メーリッシュ=ノイシュタットに招きました。 今度は、マリア・テレジアの懐刀で、フランスとの同盟を推進して外交革命を成し遂げた名宰相、カウニッツ侯爵も同席しました。 そのため、儀礼的だった前回のナイセの会見より、より政治的なものになったのです。 もちろん、マリア・テレジ

                                                                          大国のエゴのはじまり、ポーランド分割。マリア・テレジアとヨーゼフ2世母子の葛藤物語10。ハイドン『交響曲 第59番 イ長調《火事》』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                                        • 才色兼備のプリンセス、その短い悲劇の生涯。マリア・テレジアとヨーゼフ2世母子の葛藤物語3。ハイドン『交響曲 第52番 ハ短調』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                                          可憐なプリンセスの生い立ち 幼い頃のイザベラ・フォン・パルマ 1760年、神聖ローマ皇帝の実質的な皇太子である、ローマ王ヨーゼフ2世のもとに嫁いだ19歳の花嫁、マリア・イザベラ・フォン・ブルボン=パルマ。 彼女の可憐な美しさは、新郎だけでなく、ハプスブルク家の面々、宮廷に仕える人々、ウィーン市民の全ての心を奪いました。 パレードの沿道には、一目その姿を見ようという人々が押し寄せ、皆口々に〝天使のよう〟と感歎しました。 しかし彼女は、その微笑みの裏で、心に深い闇を抱いていたのです。 彼女は、1741年12月31日にスペインのマドリードで生まれました。 父は、スペイン王フェリペ5世の王子、フィリップ。 母は、フランス王ルイ15世と、王妃マリー・レグザンスカの長女、ルイーズ・エリザベート。 オーストリア女帝マリア・テレジアは、オーストリア継承戦争の結果、夫フランツ・シュテファンが神聖ローマ皇帝に

                                                                            才色兼備のプリンセス、その短い悲劇の生涯。マリア・テレジアとヨーゼフ2世母子の葛藤物語3。ハイドン『交響曲 第52番 ハ短調』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                                          • 美しい夏の一日の物語。ベートーヴェン:交響曲 第6番『田園』より第3~5楽章 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                                            クロード・ロラン『渡渉』(1644年) ベートーヴェンが目指したもの ベートーヴェンの交響曲 第6番 ヘ長調『田園』作品68、今回は最後の第3楽章から第5楽章までを聴きます。 この最後の3つの楽章は、途切れることなく、連続して演奏される「アタッカ」という手法で、ひとつの物語となっています。 バロック時代にオペラの序曲として誕生し、古典期にはコンサートのはじまりの〝ガヤ鎮め〟として発展した、器楽だけで演奏されるシンフォニーは、ハイドンによってコンサートの主役になり得るジャンルに高められました。 俳句の五七五のように洗練された形式は、抽象的、絶対的な芸術表現の受け皿として整えられ、ベートーヴェンはその基礎のもとにさらなる深化と可能性の追求に突き進んでいました。 この曲でベートーヴェンが試したのは、テーマをもったストーリー性をシンフォニーに持ち込むという、一見逆行しているかのような試みです。 そ

                                                                              美しい夏の一日の物語。ベートーヴェン:交響曲 第6番『田園』より第3~5楽章 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                                            • 美しい夏の日の喜びに満ちた一幅の絵。モーツァルト:交響曲 第33番 変ロ長調 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                                              クロード・ジョゼフ・ヴェルネ『夏の夕べ、イタリアの風景』(1773年) ハイドンとモーツァルトの聴き比べ 前回は、ハイドンが1782年に作曲したシンフォニー 第77番 変ロ長調を取り上げました。 今回聴くのは、モーツァルトが1779年に作曲したシンフォニー 第33番 変ロ長調です。 二大巨匠が近い時期に作曲したシンフォニーの聴き比べです。 調性も同じ変ロ長調で、穏やかで癒される、似た雰囲気をもっています。 モーツァルトは、ハイドンがこの頃に作曲したシンフォニーをよく研究し、その影響を受けていますが、第33番を書いた頃は、まだ第77番は出来ていません。 一方、ハイドンはモーツァルトのシンフォニーをほとんど知らないはずです。 モーツァルトが書いたこの頃までのシンフォニーは、度重なる演奏旅行での、滞在先でのコンサート用か、ザルツブルクでの宮仕え中に、その小さな町での用途で書かれました。 この時期

                                                                                美しい夏の日の喜びに満ちた一幅の絵。モーツァルト:交響曲 第33番 変ロ長調 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                                              • ハイドン、モーツァルトからの卒業制作。ベートーヴェン『ピアノソナタ 第11番 変ロ長調 作品22』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                                                ピアノソナタ 第11番の初版表紙 自ら〝第1級の作品〟と誇った曲 引き続きベートーヴェンのピアノソナタを聴いていきます。 前回の第9番と第10番は、室内的な、優しい雰囲気でしたが、次の第11番は実に華やかで、派手な効果を狙っています。 コンサート向きな作品といえます。 この曲は1800年に完成し、出版は1802年でした。 出版は、曲を発表してから、しばらくあちこちで弾いて、ある程度評判になってから行われることも多かったのです。 ベートーヴェンは特にこの作品に自信をもっていました。 以前も触れましたが、ベートーヴェンが出版社に宛てて書いた有名な売り込みの手紙をもう一度取り上げます。 さて、われわれの件ですが、お求めに次のようにお応えしたく存じます。ただいま提供できますのは次の作品です。七重奏曲(これについてはもうすでに申し上げてあります。広く普及させ、利益も大きく上がるようピアノ編曲もできま

                                                                                  ハイドン、モーツァルトからの卒業制作。ベートーヴェン『ピアノソナタ 第11番 変ロ長調 作品22』 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                                                                                • 音楽が永遠に変わった日。BBC映画『エロイカ』(2003年)の解説 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                                                                                  《エロイカ》初演を描いた映画 ベートーヴェンの交響曲 第3番 変ホ長調 Op.55《エロイカ(英雄)》を聴いてきましたが、今回は、英国BBCが2003年に制作した映画『エロイカ』を観ます。 1804年の、ロプコヴィッツ侯爵邸における試演(リハーサル)の様子を、様々なベートーヴェンにまつわるエピソードを盛り込みながら、再現しています。 さすがBBC、エロイカが最初にこの世に鳴り響いたのは、まさにこんな光景だったのでは、と思わせるくらい、よくできています。 副題は、「音楽が永遠に変わった日」。 劇中の最後の方で登場する老ハイドンが、エロイカを聴いてつぶやく有名な言葉、『きょうから全てが変わってしまう』に基づいています。 演奏は、古楽器の雄、ジョン・エリオット・ガーディナー率いるオルケストル・レヴォリューショネール・エ・ロマンティーク。 ロプコヴィッツ侯爵家の楽長、アントニン・ヴラニツキー役は、

                                                                                    音楽が永遠に変わった日。BBC映画『エロイカ』(2003年)の解説 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~