並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 5 件 / 5件

新着順 人気順

倉田百三 出家とその弟子の検索結果1 - 5 件 / 5件

  • 政治と宗教を考える『親鸞と日本主義』を読む

    浄土真宗 おれの母の家系は浄土真宗であった。とはいえ、べつに熱心な信者というわけでもなく、お葬式になったら、決まっている浄土真宗のお寺に頼む、というていどの話である。 母はよく言った。「南無阿弥陀仏を唱えなくてもいいとすらいう浄土真宗は、すごく気楽でいいじゃないの」と。 父方の宗派はよく知らない。だが、父が親鸞を支持していたのは知っている。 父は何宗でもない、吉本隆明信者であった。だから、『最後の親鸞』などを読んで、親鸞の教えに接近していたとは思う。 おれはといえば、鈴木大拙の禅の話から、ちょっと横に逸れた浄土真宗の話に興味を持ち、やはり吉本隆明の『最後の親鸞』や『信の構造』、『悪人正機』などを読んで、「おれは浄土真宗かな」と思うていどの信仰か、信仰でないかの思いを持っている。 信仰か信仰でないか 浄土真宗における、信仰か信仰かでないかというのは、なんとも言えない話である。 ここからは、お

      政治と宗教を考える『親鸞と日本主義』を読む
    • 「なんであんな無駄な戦争をしたのか」 元海軍特攻隊員、98歳千玄室さん涙の訴え|社会|地域のニュース|京都新聞

      茶道裏千家前家元の千玄室さん(98)=京都市上京区=は、太平洋戦争中に学徒出陣で海軍に入り、特攻隊員に選抜されたことで知られる。76回目の終戦記念日を前に京都新聞社の取材に応じ、死と向き合った日々をあらためて証言した。敵艦に体当たりしに行った仲間に思いをはせ、「日本はなんであんな無駄な戦争をしたのか。今でも悔しい」と涙ながらに語った。 ■「拒否できない」終戦の年、特攻隊員に 千さんは同志社大2年だった1943年、20歳になったため上京区役所で徴兵検査を受け、海軍に入った。飛行予備学生に合格して土浦航空隊(茨城県)で士官になるための教育を受けた後、徳島航空隊(徳島県)に配属。戦況の悪化で通常は1年半要する訓練は10カ月に短縮された。 45年3月、基地の搭乗員全員が整列する中、上官は「残念だが特別攻撃隊の編成が命じられた。今から1枚の紙を渡す。名前を書いて提出せよ」と告げた。紙には熱望・希望・

        「なんであんな無駄な戦争をしたのか」 元海軍特攻隊員、98歳千玄室さん涙の訴え|社会|地域のニュース|京都新聞
      • 【論説空間】コロナ禍で理解は進むか 感染症数理モデルの活用 - 東大新聞オンライン

        新型コロナウイルスの感染拡大を受け、一躍国民の関心の的となった感染症数理モデル。一部メディアでその信頼性を疑問視する報道がなされるなど、日本での議論には混乱が見られた。感染症数理モデルの成り立ちや活用の意義、そして議論の混乱の背景について感染症などの数理モデルの開発・解析が専門の稲葉寿教授(東大大学院数理科学研究科)に語ってもらった。 (寄稿) エイズ危機で発展 今回の新型コロナウィルス感染症(COVID―19)の流行は、流行規模とその社会的影響からすると、1918年のスペイン・インフルエンザ、1980年代のエイズ以上になるであろう。一方で、流行に対抗する手段は非常に進化しているともいえる。スペイン・インフルエンザの場合は病原因子すら特定できなかったし、感染回避行動の数量的評価もできなかった。折から第一次世界大戦中であって、感染情報すらなかった。その70年後のエイズ危機となると、生命科学の

          【論説空間】コロナ禍で理解は進むか 感染症数理モデルの活用 - 東大新聞オンライン
        • 李登輝総統と武士道、そして日本精神|Nathan(ねーさん)

          台湾の本省人初の総統、李登輝氏が逝去されました。 ご冥福をお祈り申し上げると共に彼に関していくつか書き留めておきます。 李登輝総統と武士道 李登輝氏は1923年(大正12年)の生まれです。 私の祖父と同世代です。 私は祖父とまともに会話できるレベルになる前に祖父が他界しましたが、【戦前の日本人】について血肉を宿した言葉で把握したのは李登輝氏の書籍によるところが大きいです。 その中で「武士道解題 ノーブレス・オブリージュとは」というものがちょうど手元にありました。 彼の業績に関しては既に至る所で紹介されているので、ここでは本書を中心に彼の思想に触れていきます。 李登輝と日本の偉人「武士道解題」には李登輝氏の生い立ちが書かれていますが、それよりも厚い文量をもって、日本の偉人の経歴や業績が紹介されています。 禅と日本文化を世界に広めた鈴木大拙、哲学の大家である西田幾多郎、そして「武士道」の著者で

            李登輝総統と武士道、そして日本精神|Nathan(ねーさん)
          • トルストイが命をかけて欲したもの - 親鸞に学ぶ幸福論

            【生きる意味(1)】 「トルストイの如きは日本の法然や、親鸞の宗教を知ったら、誰よりも先に随喜する人ではなかったかと思うのだ」 『出家とその弟子』で知られる作家の倉田百三の言葉です。 倉田百三はこう書き残した心情をよく知るには トルストイが求めたことは何だったのか、 また法然・親鸞両聖人は何を教えられたか、 ということがわからなければ、理解することはできません。 19世紀を代表するロシアの小説家、トルストイは、 30代から40代にかけて『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』などの名作を世に出し、 文豪としての地位を不動にしました。 ところが世界的名声を得たその頃から人生の無意味さに苦しむようになり、 それは自殺を考えるまで激しいものでした。 その精神的懊悩を彼自身が告白したのが『懺悔』という随想録です。 「私はつねに人生の意義の探究に向かって突き進んだ」と始まる『懺悔』は、 「人はなぜ生きる

              トルストイが命をかけて欲したもの - 親鸞に学ぶ幸福論
            1