政治と宗教を考える『親鸞と日本主義』を読む

浄土真宗 おれの母の家系は浄土真宗であった。とはいえ、べつに熱心な信者というわけでもなく、お葬式になったら、決まっている浄土真宗のお寺に頼む、というていどの話である。 母はよく言った。「南無阿弥陀仏を唱えなくてもいいとすらいう浄土真宗は、すごく気楽でいいじゃないの」と。 父方の宗派はよく知らない。だが、父が親鸞を支持していたのは知っている。 父は何宗でもない、吉本隆明信者であった。だから、『最後の親鸞』などを読んで、親鸞の教えに接近していたとは思う。 おれはといえば、鈴木大拙の禅の話から、ちょっと横に逸れた浄土真宗の話に興味を持ち、やはり吉本隆明の『最後の親鸞』や『信の構造』、『悪人正機』などを読んで、「おれは浄土真宗かな」と思うていどの信仰か、信仰でないかの思いを持っている。 信仰か信仰でないか 浄土真宗における、信仰か信仰かでないかというのは、なんとも言えない話である。 ここからは、お

[goldhead]

寄稿いたしました。『親鸞と日本主義』はとてもエキサイティングな本でした！　ぜひご一読を。

[mazmot]

私は「宗教的信念」と「組織宗教」を別物として捉えている（https://mazmot.hatenablog.com/entry/2022/07/13/095247）のだけれど、それとはまた異なった次元で何かありそうな気もしてきたな。

[satis]

「他力本願」を旨とする浄土真宗が国家主義へと回収されてしまう歴史について。「弥陀の本願」とは何か？という疑問に答えを置かないことで緩やかな信仰を集めたが、同時に世俗権力からの接近を許したように思える。

[differential]

宗教と、現代と、民主主義は、そもそもかなり相性が悪いという感じはある

[kei_mi]

“近代がもたらした病的な精神形態に最後の結着を与へる、云はば人間自立主義の崩壊を宣する戦争であると云つてよからう”　人類補完計画かな。　そういうのを他人に強制するのはやめて欲しいですね

[otologie]

人生設計を考えながらだらだら生きるという以上のものではないけどな。ドイツ観念論とか西行の無常まで議論は及ぶけど。

[shibuyan730]

人間の貪欲と瞋恚に塗れた所業たる政治を本願力と同一視するのがどうかしているが、それが時代の空気だったんだろうか。なんとなく神仏習合にも通ずるところもあるんだろうか。興味深い

[florentine]

“「自力」を捨て、「他力」にすがるという基本姿勢は、「漢意」を捨て、神の意志に随順する精神として受け継がれている。 ここに親鸞思想が国体論へと接続しやすい構造が浮上”

[daaaaaai]

おもしろい。近代合理主義批判であり、自然主義というかあるがままを良しとするのか。

[enemyoffreedom]

「というわけで、親鸞の思想が日本主義に接近しやすいという背景には、逆に国体論のなかに浄土宗の思考構造が組み込まれていたのではないか、という話だ」

[p_shirokuma]

いまいち親鸞と日本主義のところだけでもつかみきれない。実物を読めばわかるのだろうか。