震災で生き埋めになった親友に声をかけ続けた現場に立つ安田さん。悩んだ末、自らの体験を語ると決めた(昨年12月28日、西宮市で)=宇那木健一撮影 昨年12月28日昼、兵庫県西宮市のJR甲子園口駅に、お笑いトリオ「安田大サーカス」団長の安田裕己さん(46)の姿があった。記憶をたどりながら、1995年1月17日早朝のことを少しずつ思い出していた。
インタビューと文章: 榎並紀行(やじろべえ) 写真:小野奈那子 進学、就職、結婚、憧れ、変化の追求、夢の実現――。上京する理由は人それぞれで、きっとその一つ一つにドラマがあるはず。地方から東京に住まいを移した人たちにスポットライトを当てたインタビュー企画「上京物語」をお届けします。 ◆◆◆ 今回の「上京物語」にご登場いただくのは、お笑いトリオ「安田大サーカス」の“団長”こと安田裕己さんです。兵庫県西宮市で元気いっぱいに育ち、やがてお笑いの道へ。27歳で安田大サーカスを結成後、ほどなく上京しました。 実家住まいだった21歳のころ、阪神・淡路大震災を経験。友人の死という辛い現実に直面し、自らの人生に火が付いたと振り返ります。「死んだらいくらでも眠れるから」と、睡眠時間を削ってネタづくりやアルバイトに明け暮れました。上京後は、クセの強いクロちゃんとHIROという相方2人とともに、通称"松竹マンシ
今月17日で阪神・淡路大震災の発生から29年になります。 お笑いグループ「安田大サーカス」の団長安田さん(49)は兵庫県西宮市出身で、20歳のときに震災を経験。 震災で直面した親友の死をきっかけにお笑い芸人への道を志しました。 そして今、亡き友への思いを胸に、震災の経験を伝える活動を続けています。 能登半島地震の前、去年12月に、話を聞きました。 (神戸放送局 カメラマン 高橋恒太郎) 阪神・淡路大震災が発生した1995年1月17日の新聞の夕刊に掲載された1枚の写真。 中央でぼう然と立ち尽くしているのはお笑い芸人「団長安田」になる前の、20歳の時の安田裕己さんです。 親友が崩れた建物の下敷きになったと聞き、駆けつけたときに偶然撮影されました。
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